『内藤ルネ』のノベルティ 瀬戸ノベルティ文化保存研究会・瀬戸ノベルティ倶楽部

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“これこそ、せともの”セトノベルティの魅力を紹介し、その技術継承に努める市民活動団体です。

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『内藤ルネ』のノベルティ

1月25日
☆明日、NHK名古屋放送局から「内藤ルネ」を特集する放送があります。番組は「金とく~そして“カワイイ”が生まれた~内藤ルネ 光と影~」。放送は明日夜7時56分~8時39分です。同局のHPには次のような番宣が紹介されています。「ルネ。今、世界を席巻する『カワイイ』。それを生み出したといわれるのが、愛知県出身のイラストレーター・内藤ルネ。少女のイラストからパンダのキャラクターまで、社会をカワイイで満たしてきたが、その存在は謎に包まれてきた。死後10年を経て、今回初めてその胸の内を語った手記が発見、数奇な人生が明らかになる。戦争体験、同性愛への差別、裏切り…。葛藤を乗り越え、彼が追求したカワイイとは何だったのか?ピーコ,増田セバスチャン、池田理代子、香山リカ、宇野亜喜良、伊藤文學、田村セツコ、中村圭子、長嶋友英【語り】澤田彩香」。
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*当会は、内藤ルネのノベルティいろいろ収集しています。
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*特にルネの製品をいろいろ収集しているところは当会以外にはあまりないと思われます。

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*↑内藤ルネの製品を焼いてきた窯(2011年当会撮影)
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大竹製陶窯解体sa
*↑内藤ルネの製品を焼いてきたガス窯も解体されました。当会はその解体の一部始終を撮影しています。(2011年当会撮影)


1月25日
☆瀬戸市美術館で開催中の「海を渡ったせとものたち~田中荘子・オキュパイド・ジャパン」展は今月末の28日が最終日です。その会場に展示されていない製品があります。碍子(がいし)、電気の絶縁体で、当会はオキュパイド・ジャパン時代の碍子を入手しています。オキュパイド・ジャパン時代の碍子は日本の戦後復興と深く関わっていたのです。 

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*↑オキュパイド・ジャパン時代の碍子。
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*↑山国製陶。大手の瀬戸ノベルティメーカーで、倒産しました。↓
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*当会は同社の工場解体の折、地中に埋もれ、土の中から掘り起された“オキュパイド・ジャパン碍子”を発見し、収拾しました。
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*↑左奥の建物が集団就職の人たちが住んだ寮。工場棟の建物が取り除かれた土の中から露わになったのが碍子でした。↓
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*ルイ・イカールなど、ノベルティの名品を作ってきた山国製陶でしたが、戦時中から敗戦後の占領時代には碍子を作っていたのです。そうした事実が会社の倒産と工場の建物の解体によって明らかになったという訳です。
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*こうした碍子はオキュパイド・ジャパン時代にも盛んに作られていたのです。それは何故だったのでしょうか。それを知る手がかりがあります。当時の業界紙「陶業タイムス」、昭和24年2月17日発行号に『碍子の大量需要~電源五ヵ年計画策定~』という記事が掲載されています。「政府は経済復興五ヵ年計画の一環としてその動力源である水力資源を開発するため、電源五ヵ年計画を樹(た)て、24年度より本格的に着手する予定である。差し当たり緊急を要する全国37地点に対し、総司令部の承認を得次第、着工すつ準備を進めており、総予算は624億円で、本年度分22億円を予定している。なお、これに要する特高圧碍子その他の所要量は未だ明らかではないが…」と記されています。その文章に続いて37地点のダム計画が記載されています。↓
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*この資料にあるように、碍子(がいし)は戦争、そして戦後復興と深い関わりを持っていました。戦時中は、日本が中国などアジア各地に軍を進めるために必要とした軍需資材であり、敗戦後は経済復興に必要な電源開発のための需要でした。碍子というやきものも、敗戦、そしてGHQの占領によって戦争資材から平和産業資材へと転換していったのです。
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*↑当会代表による著書です。戦後復興と高度成長のためのダム建設で自分の生きる道を見出した旧国鉄バス車掌の物語で、映画とテレビドラマの原作になりました。筆者はこの書の中で、戦後のダム建設事情について小文を書いていました。戦時中はすべてを戦時体制とするために電力は国家管理とされていました。敗戦後は、GHQマッカーサー指令により電源開発は民営化され、いわゆる九電力体制へと移行しました。オキュパイド・ジャパン時代の碍子が作られたのは、そうした移行期のことでした。↓
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*「GHQ司令官マッカーサーが帰国し、サンフランシスコで対日講和条約が調印された昭和26年、日本は独立国家として戦後への歩みを大きく踏み出した。しかし、その頃、国内は異常渇水と石炭不足のため、全国的な電力制限が続くなど、空前の電力不足に見舞われていた。この年、戦時中から国家管理の下に置かれていた電力業界はいわゆる『九電力体制』に再編成され、また、GHQの命令による新発電所建設禁止令も解除された。 そして、この電力不足を前にして、戦後の経済を復興し、発展への足がかりを得るためには、国家資金を大量に投入した大規模な電源開発を行うことが急務とされた。その目的のために、翌27年、水力発電を中心に電源開発を進めるいわゆる“水主火従”の方針が打ち出され、政府が株の大半を出資して電源開発株式会社が設立された」。(拙著「さくら道~国鉄バス車掌佐藤良二さんの生涯」<風媒社刊>より)
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★『1949年(昭和24年)の陶磁器輸出状況」という記事も「陶業タイムス」昭和25年1月30日発行の第71号に掲載されています。↓
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*これは、1949年(昭和24年)当時の輸出品がアイテムごとの割合の記録です。この年は4月に1ドル=450円だった為替ルートが【1ドル=360円】という固定相場制へと移行した年でした。それによれば、この年、食器類が65.3パーセント、置物類(ノベルティ)が22.3パーセント、タイルが7.5パーセント、碍子類が3.7パーセント、衛陶(便器)が1.2パーセントとなっていました。
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*このデータは当時の通産省がまとめたデータで、船積した製品は1965万ドルでした。この年の2月に陶磁器の輸出レートが1ドル=450円と設定され、ほどなく4月に1ドル=360円と設定されました。この記事は「右の一年間を通じてトップを切っているのは、やはり日陶、森村商事クラスで、2・3月に日陶へ迫った加藤兵三、富田七三郎、山加がかなりの線を見せ、加商、日本窯工、浅井産業が毎月相当の成績を納めている。これをシッピングについて昭和23年に実績に比較すると、24年は実に4割9分の増加である」と記しています。
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☆さて、昨日23日の当ブログでご紹介した記事に関連して改めて気がついたことがあります。
*「陶業タイムス」昭和24年5月26日の第39号に掲載された次の記事。↓
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*「某バイヤーが、あるサプライヤーに写真のような人形を示して大量に注文した。その場は簡単に引き受けたものの、さてこれを作るメーカーがいない。この写真は戦前日本で作られたもので、昔の写真をバイヤーが持っていたもの。サプライヤーは心当りを歩き廻ったが、どこでも『こりゃ、私どもの技術では…』と投げ出され、到底日本の技術では出来ませんと返答して契約は出来なかった」。(「陶業タイムス」昭和24年5月26日第39号の掲載記事)

★実は、昭和24年5月26日に掲載されたこの製品(左側)と同じ製品を当会は、すでにそれと知らず当「瀬戸ノベルティ倶楽部」に展示していたことにハッと気がつきました。↓
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(↑当「瀬戸ノベルティ倶楽部」)
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(↑昭和24年5月26日の記事で紹介された製品)
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*上の写真の真ん中、手前の左側が「丸山陶器」製の生地によるノベルティ人形です。
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*これは、当時のノベルティではありません。丸山陶器の製品づくりに用いられた石膏型から後に生地を鋳込み、ある時、丸山陶器関係者からその白生地が放出され、その白生地にノベルティ絵付け職人がある程度自由に絵付けを施した製品です。しかし、ボディ(生地)は紛れもなく丸山陶器の製品なのです。
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*世に“丸山の手”と言われるように、丸山陶器の製品の美しさや醍醐味はその手と指に見られます。指は繊細に作れば作るほど、鋳込み、焼成、絵付け、梱包、運送、開梱などすべての工程に於いて毀れやすく、生産効率が悪くなります。しかし、そのことを承知の上で丸山陶器はそうした指の細部にこだわり、細部にこそノベルティメーカーとしての丸山陶器の誇りと本領があったのです。そうしたこだわりをもってモノづくりを行う企業は以前は瀬戸にもたくさんあったものですが、円高や需要の先細りの中で省力化し、できるだけ安価な製品づくり、また海外生産へとシフトしていったのです。だからこそ、メーカーとしての歴史が消えても今なお丸山陶器の名声は高く、値崩れすることはないと言えるのです。
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*実は、この製品の物語には続きがあります。丸山陶器のこの製品によく似た製品が後に作られていました。↓

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左池田マルヨ、右丸山ew
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*これは、丸山陶器の製品と異なり、磁器ではなく白雲(ハクウン)生地の製品で、瀬戸のK社が作った製品です。
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*ハクウンの特性が遺憾なく発揮された製品でとても美しい色が出ています。
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*しかし、また細部がクリアに出せないというハクウン生地の特性も顕われています。手は丸山陶器と比較するまでもなく、荒い作りです。↓
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※瀬戸市美術館で28日まで開催中の「海をわたったせとものたち」展はこの時代の製品を展示しています。開催は28日までですので、お早めにお出かけ下さい。当会が展示に協力しており、すでに2500人以上の見学者があります。。
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☆瀬戸市美術館で今、開催中の『海を渡ったせとものたち~田中荘子・オキュパイド・ジャパン』展。この企画展で展示されている製品について分かったことがあります。 

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*↑瀬戸市美術館で開催中の『海を渡ったせとものたち~田中荘子・オキュパイド・ジャパン』展に展示されている製品の一つ。

↓「陶業タイムス」は綜合通信社が発行していた週刊の業界紙で、オキュパイド・ジャパン時代を知ることのできる稀有な資料で。この資料はオキュパイド・ジャパン研究家の吉原ゆう子さんを通じて日本意匠センターから提供された資料です。
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*↑「陶業タイムス」昭和25年1月2日第69号に掲載されている記事。↓
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*↑「陶磁器玩具・新製品・USAによるケンネスピーハンズ歩兵少佐の名付けによる『デインチドーリス人形』:愛龍商會」と記載されています。↓
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*↑この記事によれば、瀬戸市美術館に展示中の厚さ1ミリという薄いスカート地の人形は『デインチドーリス人形』:と呼ぶ人形であることがわかったのです。↓
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★そこで、少し調べてみました。この<デインチドーリス>という名称ですが、ひょっとして“Dainty Dolly”またはその複数形の “Dainty Dollies”というのではないでしょうか?“Dainty”というのは可愛らしい、可憐な、という意味、“dolly”というのは小児語でお人形ちゃんという意味です。因みにネットで調べてみますと、“Dainty Dolly”という人形のジャンルはあるようなのです。
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*当会の認識は誠にいい加減なものですので、あしからず。これは、アメリカの田中荘子さんからお教え頂けることかもしれません。ともあれ、このOJ製品が“Dainty Dolly”人形と呼ぶ製品かもしれないということが陶業タイムスから教えられたことです。
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