「カポデモンテ」の実力と魅力、そして、瀬戸ノベルティの限界と真実… 瀬戸ノベルティ文化保存研究会・瀬戸ノベルティ倶楽部

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「カポデモンテ」の実力と魅力、そして、瀬戸ノベルティの限界と真実…

3月6日
☆瀬戸ノベルティの最大手「丸利商会」の廃業時に当会が入手した同社の在庫品の中に次の海外サンプルがあります。

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*この製品は一体、どんな製品なのでしょう?
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*それを知る上で手がかりになる刻印が二つ刻まれています。 ↓
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*二つの手がかりから、この製品がイタリアの「カポデモンテ」の製品で、“カッペ”という名の原型師による1959年(昭和35年)の製品であることがわかるのです。
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*当会が収集した丸利商会の在庫の中にこの“カッペ”による製品がいくつかあることがわかりました。そして、この“カッペ”という原型師が実に素晴らしいアーティストであったという事実がおぼろげながら分かり始めてきました。しかし、この原型師(sculptor)がイタリア人で、その人についての情報がイタリア語で書かれていることから当会としてまだよくわかっていません。まず、次は当会が収集している製品です。↓
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*これも“カッペ”による製品と思われます。
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*この製品は当会が丸山陶器の元関係者から譲り受けたものですが、実は、この製品に“カッペ”という名の刻印はありません。そして、この製品が次のような2種類の製品の類似品であることがわかってきたのです。↓
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Porcellana Capodimonte, G.Cappè, Grandioso schettiere
*当会が入手していた製品↓は丸山陶器が商社から持ち込まれたイタリアで作られた「原型師“カッペ”による『カポデモンテ』のオリジナル製品」を丸山陶器が製造した複製品であったことが推測されるのです。
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*また、次の当会の収集品も、丸利商会が製造のためのサンプル品として保存していたものを廃業時に当会が収集したもので、丸山陶器が作った製品でした。↓
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(↓丸山陶器の現存資料)
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*実は、この製品にも次のようなオリジナル製品が存在していることがわかっています。↓
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(↑左はオリジナル製品・右は丸山陶器の製品)
*左のオリジナル製品は、その細部、例えばブドウの蔓や房の数、また籠に入れられたブドウも粒が一粒一粒細やかに造型されています。ところが、当会が収集している右の丸山陶器の製品はブドウの蔓や房の数も少なく、また籠に入れられたブドウも一粒一粒ではなく、おおまかに作られています。当会が収集していた丸山陶器の製品はきわめてよく作られてはいますが、よく見れば海外のものに比べて細部が部分的に簡略化されていることがわかるのです。

*また、次のような製品があります。
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*↑丸山陶器の製品資料で、昭和39年、東京オリンピックが行われた年のものです。↓
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*この製品の実物は丸山陶器でまだ見つけていません。次は丸山陶器の製品ではありませんが、瀬戸のY社にも同じような製品があります。↓
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*このY社の製品は丸山陶器に比べ、かなり手を抜いた感じの製品です。ともあれ、瀬戸で作られたこれら2社の製品にもイタリア「カポデモンテ」で作られた次のオリジナル製品の類似品であることがわかります。↓
Italian G. Cappe simonte Porcelain Figurine ORGAN GRINDER Signed Numbered 1
(↑“カッペ”の原型によるイタリア「カポデモンテ」のオリジナル製品↓)
Italian G. Cappe Capodimonte Posin Figurine ORGAN GRINDER Signed Numbered 3
Italian G. Cappe Casonte Porcelain Figurine ORGAN GRINDER Signed Numbered 2
Italian G. Cappe Casonte Porcelain Figurine ORGAN GRINDER Signed Numbered 2IMGP9840fd.jpg
*左はオリジナル製品、右が瀬戸のY社で作られた製品です。右のY社で作られた製品が左のオリジナル製品と比べ大分簡略化されていることがわかります。
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*この製品の裏面。左がオリジナル製品、右が瀬戸のY社で作られた製品です。Y社で作られた製品の裏面もオリジナル製品と比べてだいぶ簡略化されていることが一目瞭然です。

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*↑昭和44年の丸山陶器の製品です。↓
1958原製⇒1969年丸山製ds
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*↑これは1958年、昭和33年にイタリアの「カポデモンテ」が“カッペ”の原型で作った次の製品がオリジナルなのです。↓
1958 Capodimonte Giuseppdse Large Sculpture Man Woman in Vintage Car

Porcellana di Capodimonte,Giuseppe dè Partita a Carte Pannello ... 1
*↑飾り皿の中に4人の男が造型されています。“カッペ”の原型による「カポデモンテ」の製品です。丸山陶器はこの男の人数を一人減らして製品化していたのです。↓
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*↑これは丸山陶器の「四人天使付聖母子壁掛」と名づけられた製品です。この製品にも“カッペ”によるオリジナル製品があるのです。↓
ut Porcelain spodimonte,G.Cappe, Madonna with Child-1ddd丸山f
(↑左が原型師“カッペ”によるオリジナル製品:右が瀬戸で作られた製品)

Capodimsseppe Cappe 1966 figure Old woman Smoking sitting on a bench1
(↑“カッペ”の原型による「カポデモンテ」の製品:丸山陶器の製品↓)
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*「世界的な視野でノベルティを見つめてみると、わが丸山陶器も決して一流のメーカーとは言えなかったのです。わが社にはオリジナルなデザイン性に欠けていましたからね、残念ですが…」、丸山陶器の故加藤豊社主は生前そう語っておられました。とはいえ、丸山陶器は瀬戸ノベルティのメーカーとしては終始、押しも押されぬ最高位にあったのです。それは誰もが認めるゆるぎない事実です。     (昭和35年の丸山陶器・検収場↓)
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*瀬戸ノベルティの真実は、製品のオリジナリティの脆弱さという点で限界と無念さに満ちているのかもしれません。しかし、瀬戸ノベルティの限界は瀬戸ノベルティが果たしてきた意味深い役割と有用性を減じるものではありません。瀬戸ノベルティが世界の80余もの国々に輸出されていたという事実、そして、今なおアメリカを中心におびただしい量と種類が時と世代を越えて受け継がれていることが具体的にわかってきたからです。当会は、そうしたまぎれもない事実を前に、瀬戸ノベルティの限界から目をそらすことなく、そうした限界を超えて時代を呼吸し、命を保ち続ける可能性をこそ追究する時に至っていると痛感するのです。

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(↑“カッペ”の原型による「カポデモンテ」の製品:丸山陶器の製品↓)
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