アーカイブ :2015年11月 瀬戸ノベルティ文化保存研究会・瀬戸ノベルティ倶楽部

瀬戸ノベルティ文化保存研究会・瀬戸ノベルティ倶楽部

“これこそ、せともの”セトノベルティの魅力を紹介し、その技術継承に努める市民活動団体です。

瀬戸ノベルティ文化保存研究会 We are the Seto Novelty Culture Preservation Society, a citizens’organization in Seto City, Aichi Prefecture 、Japan◆瀬戸ノベルティに“最高の評価”!レース人形の最高峰・TK名古屋人形製陶所製「アン王女」が皇室に献上!★瀬戸から「ノベルティ」と「昭和の青春切符~集団就職の記録~」を『日本遺産』に!◆時を超えて香り立つ魅力・ノベルティこそ“瀬戸の華”!セト・ノベルティこそ「せともの」!【瀬戸ノベルティ倶楽部:The Seto Novelty Club〈office〉、Americans who love SETO NOVELTIES, your mail to us is deeply welcome. address :setonovelty_club@yahoo.jp】 写真などこのブログでの画像の無断使用は固くお断りします!

2015年10月 | ARCHIVE-SELECT | 2015年12月

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レアケースの製造メーカー銘入り “Mizuno”について。

11月30日
★瀬戸ノベルティは、その製造メーカーや職人の名前が製品に明記されないというのが普通でした。その例外として、丸利商会のMizuno”という事例がありました。

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*↑この製品には、その足元に“Mizuno”という刻印が付けられていました。この製品のメーカー、丸利商会は今は倒産廃業してすでにありませんが、その会社の経営者一族であった水野家の名前です。
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*この製品には小さなタグが付けられていました。↑それには次のように記されています。↓

「正統性の証明書
これは、この製品がひときわ希少でひときわ美しくデザインされた製品であり、アメリカ、マレーシア、メキシコ、台湾、そして日本の水野ファミリーの工場で作られたものであることを証するものです。社長・水野司郎」
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*当俱楽部は次のような一枚の証書も収集しました。↓
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*これは丸利商会の“Mizuno”製品をPRするための證書でした。
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(↑背景の建物は、1964年、昭和39年、東京オリンピックが開かれた年の丸利商会の女子寮のたたずまい)
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(↑真ん中が水野社長。両側に並ぶのは九州からの集団就職で瀬戸のノベルティ会社へ働きに来ていた若い女子工員ら)
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(↑この証書が作られたのと同じ頃、当会が入手した丸利商会の写真:前列中央左が水野社長、右が人事部長・昭和38年)
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*ここには次のように書かれています。↓
「“ホームインテリア社”と提携した超高級の著名で先駆的なメーカーである“ミズノファミリー”の世界へようこそ。
成長の道をひた走る当陶磁器メーカーの建物は戦後小さな資本からスタートしたものの、
小さくともあなどりがたい存在です。
当社は、水野重九郎・ふさが日本という小さな島国にある瀬戸の町で築き上げた会社です。
水野家には6人の娘と5人の息子たちがおり、
息子たちの中の3人、つまり、重九郎、司郎、滝三が会社運営のパワーとなり、
また、その献身的精神がこのような磁器の世界に於いて顕著な成果をもたらしてきたのです。
兄弟めいめいが確かな自信を胸に、誇りと自己信条を胸に精力的に働き、この事業を成就してきました。
3人は今もかくしゃくとしてその息子たちに高品質へのこだわり精神を注ぎこんできました。
父祖たちがそうしてきたように、その息子たちも実践的で有能な指導力を発揮し続けています」。(当会訳)

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(↑ありし日の丸利商会の会社案内掲載写真: 当会収集画像)
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*同社が廃業時、当会が同社から頂いたAUDUBONの鳥の図鑑があります。こうした図鑑はノベルティのデザイナーや原型などが製作の参考にしていた資料でした。↓
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*この図鑑の中に丸利商会がノベルティとして作ったこの鳥の挿絵を見つけました。↓
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*“Scissor-tailed Flycatcher”、「カミソリの刃のような形をした小虫を取って捕食する鳥」という名前の鳥でした。
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※これらの“Mizuno”銘入り製品は瀬戸のノベルティが最盛期から円高により激しい凋落へと向かう頃に作られた
素晴らしい製品ばかりです。
西洋の製品のこれはというものの多くが、デザイナーや原型師の名前が製品や箱、タグに記されている一方で、
セトノべルティのほとんどはデザイナーや原型師の名前が付けられていません。
セトノベルティの衰退は円高が大きな衝撃となりましたが、それだけでなく、
こうした名前入りの製品作りに踏み込むことのできなかった瀬戸の製造戦略や顧客の位置づけにも
衰退の原因を求めなければならないのかもしれません。
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(↑この写真に写されていた人は今、健在です)
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本日午後、当倶楽部は休館です。あしからず…。

11月29日
★当館「瀬戸ノベルティ倶楽部」は、次期大型企画準備のため、本日午後を休館とさせて頂きます。日曜日で、誠に申し訳ありませんが、どうぞ、ご了承ください。


★当会は、丸利商会の廃業時(2011年)、同社の製品の他、ノベルティ製作に関わる様々な資料やファイルを入手しています。クリスマスに贈るグリーティングカードを集めたファイルもその一つです。
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*クリスマスカードと合わせ、当会が収集しているクリスマスのノベルティやオーナメントをご紹介しましょう。

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(↑アメリカの雑誌に掲載された瀬戸のノベルティ会社で作られたノベルティ)
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(↑瀬戸ノベルティの輸出を行っていた名古屋の商社からのグリーティングカード)
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(↑丸利商会製のオーナメント: 磁器)
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(↑池田マルヨ製のオーナメント: 白雲<ハクウン>生地)
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(↑白雲<ハクウン>生地のノベルティ↓)
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(↑丸利商会製のオーナメント: 磁器↓)
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(↑このほど当館に里帰りしたデニム・デイズのクリスマスノベルティ↓)
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(↑特にデザイン性の高い製品を買い付けていたフィッツ&フロイド<FF>というバイヤーの製品↓)
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(↑ノベルティ製作に関わる資料ファイル)
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(↑当会の女性会員が作った瀬戸ならではのオリジナルクリスマスリース:ノベルティ付きです↓)
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(↑ノベルティ生産が極限に縮小して倉庫にほこりまみれで残された磁器の小花。これをリースに取り付けました。)
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(↑瀬戸製の箱入り製品も残されていました↓)
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(↑一つ一つ丁寧な、こころを込めた製品作りが行われていた時代でした↓)
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※当会の調べにより、瀬戸ノベルティ(セトノベルティ)が世界の80余か国に輸出されていたことがわかっています。こうしたオーナメントやグリーティングカードはそうした世界中に瀬戸のノベルティが愛されていた背景に深いキリスト教信仰があったことを改めて感じさせてくれるものです。

★過日、当会に寄贈されたノベルティ製品と資料の中からクリスマス関連の品々をご紹介させて頂きます。
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(↑クッキーなどを入れるボックスであろうと思われます)
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(これは、確かアメリカの人気キャラクターのサンタクロースを造型したものですが、そのキャラクターの名前が思い出せません)
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↑磁器の製品で、オルゴールです。1970年代以前の瀬戸製の製品と思われますが、製作年もメーカーもわかりません。
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↑でも、オルゴールのメロディーは鳴りません。ゼンマイや歯車が錆びついてしまったのでしょうか?
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*宗教人形の名品が定評だった加秀製陶の一品です。
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*↑お馴染みのマークが絵付けされた磁器製の小函(こばこ)。↓
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この小函には、家族のどんな夢や宝物が入れられていたのでしょうか?
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*そして、この家族には、どんな幸せなクリスマスがあったのでしょうか?

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ノーム(gnomes)のノベルティの展示が始まりました。

11月28日
*明日29日(日曜日)、当「瀬戸ノベルティ倶楽部」は新年度大型企画準備のため、午後(12時~)を休館とさせて頂きます。あしからず御了承下さい。

★当館にノベルティのオーナメントを飾りつけたクリスマスツリーが登場しました。

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※後刻、詳報します。
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★当館で、北欧で人気の“ノーム(gnomes)”のノベルティの展示が始まりました。
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↑「瀬戸ノベルティ倶楽部」 (11月27日夜撮影)
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(↑“ノーム”の展示棚)
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*↑これは、当会が丸利商会より4年前の廃業時に入手したノームの絵本です。↓オランダのRien Poortvlietという画家が描いた本です。
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*“ノーム(Gnome)”は、“エルフ(Elves)”やフェアリー(“Faries)”と異なり、「四大精霊」と言われる地・水・風・火の中に住む目に見えない霊的存在のうち、地を司る精霊・妖精です。
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*この本によれば、人間の7倍も強く、その嗅覚は人間の19倍も鋭いのだそうです。主に地中で生活し、ノームは赤い円錐形の帽子をかぶり、小鬼ですが老人のような風貌をした小人です。
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*“ノーム”は手先が器用で働き者、また知性も高いといいます。
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(↑本: Poortvliet/Huygen著『Gnomes』より: 当会が2011年に丸利商会より入手↓)
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*“ノーム”は、一説には、サンタクロースの従者、サンタクロースの従僕とも言われ、その身の回りの世話をやき、その命じた用事を足す役割を担う存在でもあるとのことです。
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*↑体重は、男のノームは300グラム、女のノームは250グラム。霊でも人間でもないが、そのどちらにも似た擬人的な自然霊で、「ハリー・ポッター」では魔法使いの子供たちが親の言いつけで庭のノームを捕らえては捨てる姿が描かれているそうです。
分布 (1)f
*↑またノーム伝説が伝わる地域は、スカンジナビア半島を中心とした北ヨーロッパ、そしてノーム伝説の伝わる北欧からの移民がその伝承を伝えたと思われる北米各地に点々としています。
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*“ノーム”には造形的には「リアリズムとファンタジー」というノベルティの二つの特長があり、また精神文化としては自然生命との尽きない共生への祈りや人間生活への凝視が見てとれ、ノベルティの魅力を一層感じさせてくれるのです。
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(↑本: Poortvliet/Huygen著『Gnomes』より: 当会が2011年に丸利商会より入手)
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*ある意味で、限りのない地球のいのちや資源、また身近なところでは少子高齢化がいちじるしく進む現代にあって、この“ノーム”のノベルティの中に私たちがこころを澄ませて汲み取るべき声なきメッセージが埋もれているのではないでしょうか…?
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※↑「ノームの展示棚」には当館で編み物教室を開いている柴田澄子さんが作られた「レーンボー・ツリー」も飾られています。
柴田澄子さんが主宰する編み物教室『あむ&ぬう』とこの「レーンボー・ツリー」についてのお問い合わせは、☎ 0561-21-3310へ。

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元ノベルティ原型師・故林幹雄さんのご遺族から当会にご寄贈品。

11月26日
★元ノベルティ原型師で日展会員だった彫刻家・故林幹雄さんのご遺族から当会にご寄贈品がありました。

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*ご寄贈頂いたのはミケランジェロ作の“サン・ピエトロのピエタ(pieta)”。イタリア・ローマのサン・ピエトロ大聖堂に収蔵されている大理石彫刻をかたどったノベルティで、林さんがノベルティや彫刻創作の参考にされていたものです。ご自宅のアトリエに残されていたものを奥様が当会活動の参考になればと、寄贈して下さったのです。
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*磔(はりつけ)の刑で殺されたキリストの亡骸(なきがら)を膝の上に抱える聖母・マリア。母としての慟哭と哀しみを人類愛へと昇華させた清らかさが滲み出ている傑作です。ミケランジェロが彫り上げた大理石彫刻のこの“ピエタ(pieta)”は、ミケランジェロの作品の中でも精緻を極めた傑作です。
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*右胸の下の傷、聖母マリアの若さと美しさ、キリストとマリアの体の大きさの比較などについて諸説があるというこの“サン・ピエトロのピエタ”は、西暦1500年、今から500年余り前に作られたものです。「母と聖母」「息子とキリスト」の二重性を表現し尽くしたと言われるこの作品を前に、故林幹夫さんは創作の日々を送っておられたのです。
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*この製品はイタリア製のサンプル参考品で、原型師として“A. Santini”という製作者の名前が刻まれています。↓
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*林幹夫さんは元「瀬栄陶器」に在籍されたノベルティ原型師でした。
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(↑故林幹夫さん: 2009年、当会撮影)
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(↑故林幹夫さんのアトリエ: 今年5月に当会撮影↓)
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*先ごろ林さんの追悼展が名古屋市で開かれました。↓
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*その展示品の中に次の作品がありました。
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*「いのり」と題された作品。
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*不可視のキリストの存在を光で表わした逸品です。
*当会は林さんが手がけられた製品を入手しています。↓
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(↑女神 “ミネルヴァ”: 林幹夫さん原型製作)
*この製品の製作の様子を写した写真が偶然にも残されていました。↓
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*今、当倶楽部では展示品の入れ替えを行っています。ノベルティメーカーからお借りしたクリスマス製品展示の準備も進めていますが、その展示品の中にも瀬戸ノベルティの“ピエタ”があります。↓
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(↑“ピエタ(pieta)”: 某瀬戸ノベルティメーカー製↓)
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*当会はもう一点、林さんのご家族から製品の寄贈を受けています。↓これもイタリア製の製品で、林さんが生前、創作の参考品とされていたものだそうです。
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*林さんのご自宅の玄関には、幹夫さんが原型を手がけられた旧約聖書の物語「エジプトへの脱出行」が置かれていました。↓
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*「この作品だけは思い出としてこれからもここに飾っていきます」とご家族は語っておられます。

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瀬戸ノベルティ倶楽部の年末: キリスト誕生譚のジオラマ「ナティビティ」を飾りました。

11月25日
★当館に今夕、旧約聖書に綴られているキリスト誕生物語がジオラマ化された「ナティビティ」が展示されました。

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(↑セトノベルティで飾りつけられた「ナティビティ」: 11月25日夕方6時↓)
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*当会が瀬戸市末広町商店街にマチナカの活動拠点「瀬戸ノベルティ倶楽部」を開設したのは2011年9月のことです。「ノベルティ倶楽部」開設の翌2012年、当会は年末展示としてクリスマス特集を考えていました。輸出された「瀬戸ノベルティの最大のアイテム」が“キリスト教”であること、その原点が「ナティビティ」であることから「ナティビティ」を展示しようと企画しました。当会は、瀬陶工の幹部で「丸利商店」社長の加藤邦彦さんが敬虔なカトリック信者であることを知り、加藤さんに協力を仰ぐことにしました。
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*その折、加藤さんが当会のためにわざわざ作ってくれたのがこの「ナティビティ」でした。↑加藤さんはノベルティの選定や配置を決め、馬小屋や背景の夜空などを自ら手作りしてくれました。加藤さんは当会にこの「ナティビティ」セットを寄贈して下さり、以来、当会は毎年、この季節になるとこの「ナティビティ」を館内に展示するのを恒例としています。
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*この「ナティビティ」に用いているノベルティはセトノベルティですとその父母・ジョセフとマリア、そして、幼子イエス・キリスト↑
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*「救い人・キリスト」の誕生を告げる天使、↑
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*そのお告げを聞いた羊飼い、↑
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*キリストの誕生を寿ぐ(ことほぐ)「東方の3博士」、牛や羊やラクダなどで、瀬戸のノベルティメーカーによって作られました。当館に展示しているこの「ナティビティ」のノベルティは1980年代後半から90年代にかけて作られた製品で、円高が昂進する頃、瀬戸のメーカーで原型を作り、それが台湾やマレーシアなどに送られ、現地で量産されたもののサンプルです。
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*↑ここにあるノベルティのほとんどはアメリカの高級陶磁器商社・レノックス(LENOX)ブランドで販売されていたものです。↓
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*カトリック信者の加藤さんは毎年、この季節になると、ご自宅で本格的なナティビティを飾り付けられています。↓
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(↑加藤邦彦さんがご自宅で飾られている本格的なナティビティ↓)
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*当会に寄贈してくれたこのナティビティ。馬小屋の壁はべニア板に瀬戸の粘土を塗り…、
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*火にかける鍋↑はコーヒーのアルミ缶の蓋を利用し、農機具もアルミ缶を加工して作ってくれました。
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*↑これらの石は加藤さんがイタリアやスペインへキリスト信仰の旅行に行かれた折に拾ってこられた石なのだだそうです。
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*知恵を使い、丁寧なナティビティづくりのよそおいの中に敬虔なカトリック教徒である加藤さんの丹精と深い信仰が宿っています。
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*また、当館では、先日、当会に寄贈して頂いたノベルティも展示させて頂いています。
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(↑テーケー名古屋人形製の素晴らしい大きなレース人形: 井戸さんからの寄贈品↓)
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(↑鳥のノベルティ: 井戸さんからの寄贈品)
※当館ではデニム・デイズ、ジャン・ハガラ、丸山陶器等人気のノベルティの他、クリスマスのノベルティも順次展示していきます。
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(↑デニム・デイズ↓)
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(↑ジャン・ハガラ↓)
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(↑丸山陶器)
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(↑日に日に年末のよそおいが深まっていく「瀬戸ノベルティ倶楽部」)

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当会活動拠点「瀬戸ノベルティ倶楽部」にまもなく“ノーム(gnome)”を展示予定

★来年の干支は「申(さる)」。猿はノベルティとしては大変少ない動物です。なぜ猿のノベルティが少ないのか?わかりません。でも、今日また一体、猿のノベルティを見つけました。
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*見つけた場所は某ノベルティメーカーの倉庫でした。↓
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*これは、当会が商社関係者から見せて頂いた丸山陶器で作られていたもの↓とよく似た製品です。
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(↑昭和34年(1959年)、56年前に作られた丸山陶器の製品)
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*この製品には何か物語などいわくがありそうですが、それが何なのか、まだよくわかりません。それにしても、なぜ猿のノベルティが少ないのでしょうか…?ノベルティ会社の社主に伺ってみましたが、社主は「なぜ、サルのノベルティが少ないか?…そういえば、サルのノベルティというのは少ないですねえ。何故か、…よくわかりませんねえ。何故なんでしょうか…?」。

★師走12月が近づいています。当「瀬戸ノベルティ倶楽部」では年末恒例のクリスマス展示の準備を進めています。
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*今年は北欧で人気のノーム(gnome)↑の展示を予定しています。ノーム(gnome)は“小鬼”とも“地の精”とも言われ、一説にはサンタクロースの従僕であり、サンタクロースの身の回りの世話やお使いを担う役割りを持つ存在で、絵本にもなっています。
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*今日、当会は、あるノベルティメーカーからいろいろなノームをお借りしました。ノームは北欧、スウェーデンやフィンランド、ノルウェーなど、またドイツなどで人気が高く、ノベルティ会社が瀬戸で原型を作り、中国で量産し、輸出されてきたそうです。
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*また、当会は、瀬戸市内の暁(あかつき)工業団地にある「冨士特殊紙業」のエントランスホールにレノックス(LENOX)製のサンタクロースを展示させて頂くことにしています。↓
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*また、当会はまもなく当倶楽部内に「ナティヴィティ」を展示します。「ナティヴィティ(the Nativity)」というのは、旧約聖書に記されたキリスト誕生の物語をジオラマ化したもので、瀬戸ではカトリック信者向けにやきもの製の「ナティヴィティセット」を製造し、盛んに輸出してきました。当会は、瀬戸市内に住むある熱心なカトリック信者のご協力により、毎年、当館内に展示しています。↓
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(↑磁器のセトノベルティで構成された「ナティヴィティ(the Nativity)」↓)
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*↑これは、ニューヨークにあったFREDERICK PUSTET Co.というバイヤーの1950年のカタログリストに掲載されていた「ナティヴィティ]の写真です。あるノベルティメーカーで保存していたカタログの画像が当会に提供されたものです。
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*“救い主・キリスト”の誕生を天使が予言し↑、東方から3賢人がお祝いの品々を携えて馬小屋を訪れ、羊や牧羊犬も・キリストの誕生を見守る光景が造型されています。
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※「キリスト信仰」はセトノベルティの大変重要なモチーフとなっており、たいていの場合、夏の8月頃までに海を渡って輸出されていました。ノベルティ産業が衰退のきわみにある今では、こうしたやきもので作られた「ナティヴィティ(the Nativity)」を瀬戸市で見出すことはきわめて困難な状況になっています。

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「片山産業」の見本製作職人(90歳女性)を取材、ノベルティ最盛期の様子を証言。

11月23日(日) 
★来年の干支は「申(さる)」。しかし、猿のノベルティは大変少ないのです。当会が所蔵している自慢の猿のノベルティと丸山陶器の猿を当会の資料映像からご紹介しましょう。

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*↑最大手のセトノベルティメーカーであった「丸利商会」製の猿のノベルティです。2011年、同社が倒産廃業した折に当会が入手したものです。
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*↓そして、次は丸山陶器製のノベルティです。
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(↑『手回しオルガンを弾く老人』と命名された製品。2007年、「瀬陶工創立50周年記念事業・丸山陶器見学会」 で当会撮影)
*丸山陶器の創業者・山城柳平氏が代表社員をしていた「丸山陶器合名会社」時代に作られたものです。「名古屋貿易」という元商社関係者から当会に提供された写真によって昭和34年(1959年)に作られた製品であることがわかりました。↓
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(↑商社関係者から当会に提供された写真)
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*その関係者から提供されたもう一枚の写真から丸山陶器製として猿が出てくるノベルティがもう一体あったことが分かりました。これも、昭和34年(1959年)、56年前に作られた製品です。↓
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*↓次の製品は当会に寄贈された一品です。今、若い人に非常に人気の高い猿をかたどったインセンス(お香)を楽しむためのノベルティだそうで、瀬戸で作られているそうです。
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★昨22日、当館に「片山産業」(旧「片山商店」)の見本製作職人(90歳女性)がおいで下さり、ノベルティ最盛期の様子についての証言を得ました。
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*↑この職人さんが当会に寄贈してくれた片山産業のかつての名品。深井三行(ふかい・みゆき)さんという名絵付け職人による絵付けが手描きで施されています。
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*先に当会へ片山産業の元絵付け職人・深井三行さんのご家族から深井さんの遺品が寄贈されていました。↑寄贈されたのは、深井さんが絵付けをしたノベルティ製品↓と2冊のアルバム帳でした。
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*大きなヘッド・ヴェース(headvace)の見本品↑。実は、この製品の製作に関わったのが、この日、当「瀬戸ノベルティ倶楽部」へおいで下さった女性職人の加藤光江さんだったのです。↓
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*加藤光江さんは片山産業(旧片山商店)の見本製品を作る腕のよい職人でした。
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(↑「片山商店」の見本製作職人時代の光江さん: 加藤光江さん提供)
*「見本製品を作る仕事」とはどんな仕事なのか?原画から粘土で原型を作り、その粘土原型から石膏原型を作ります。光江さんは、まず、その石膏から見本製作に必要な数の生地を鋳込みます。排泥し、各パーツをうまく組み合わせて「生地の仕上げ」を行います。鋳込みの程度、品よく元生地を整える「仕上げ」作業がうまくないとよい製品ができません、光江さんの仕事は製品の形を決め、絵付けの下地を準備する大切な仕事でした。光江さんは見本品の型場で作った石膏型を箱に入れて自転車の荷台に乗せ、それを素焼き焼成の委託先であった「幡山製陶」(すでに廃業して今はパチンコ店)というノベルティ会社へ運びました。翌日、また自転車に乗って焼きあがった見本生地を取りに行きました。会社に戻ると絵付け師の深井さんに渡し、深井さんがその見本生地に絵付けを施し見本品の絵付けを仕上げました。それを本焼きして見本品が焼きあがるのです。その見本品を商社やバイヤーに見せ、見本品が気に入ってもらえると、ようやく量産受注が決まるのです。光江さんの仕事は地味ながら、量産の注文を左右するきわめて大切な仕事だったのです。
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*会社には海外からバイヤーが盛んに商談によく来ていました。光江さんはそうした折のこともよく覚えています。
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(↑左端が通訳役の当時の商社「日本窯工(にほんようこう)」営業マン、その横がバイヤー夫妻、その右隣が深井三行さん、右から3人目が片山社長)
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(↑商談のために来日したバイヤー・ジョセフ氏、右端が深井三行さん)
*絵付け師の深井三行さんが片山産業に在籍していた時は、新しい製品を作る際、普通の場合と違って原画を必要としませんでした。深井さんが自分の頭の中で絵付けの構成イメージを決めたのだそうです。
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(↑映画『青銅の基督』撮影風景:瀬戸市の陣屋粘土採掘鉱山で。)
*瀬戸市の粘土採掘鉱山で映画『青銅の基督([青銅のキリスト])』の撮影↑が行われたことがあります。この映画の撮影の時、多くのノベルティ会社で働いていた職人たちがエキストラで出演していました。『青銅の基督([青銅のキリスト])』は長與 善郎の原作で、1955年(昭和30年)の公開映画。江戸時代、キリシタン弾圧の暴政下の長崎が舞台。若い男女が愛に殉じた悲恋物語で、処刑の場面が瀬戸の粘土採掘鉱山で撮影されたのです。光江さんはこの時の写真も見せてくれました。↓ 
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(↑映画『青銅の基督』に出演した女優の山田五十鈴と香川京子: 瀬戸市民のMさん提供)
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(↑映画『青銅の基督』のロケの様子↓)
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*その時、映画に出演した俳優が片山商店を表敬訪問していました。↓
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(↑俳優の滝沢修を囲んで片山商店の従業員たちの記念撮影: 滝沢修の左が絵付け職人の深井三行さん)
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(↑滝沢修の向かって斜め右下が加藤光江さん)
*この映画の撮影の折、俳優たちは片山商店の他、光和陶器や丸二産業などのノベルティメーカーも訪問していました。次の写真は光和陶器を山田五十鈴が訪ねた写真です。 (↓絵付け職人Eさん提供の写真)
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*当会は、ロケの合間、美容院での山田五十鈴の写真も入手しています。(↓祖父江美容院で: 美容師は故祖父江あさえさん)
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*片山商店はヘッド・ヴェース(head-vase)の名品を製造した代表的なノベルティメーカーでした。女優の松尾嘉代が片山産業でヘッド・ヴェースを手にしている写真もありました。↓
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*これからも当会はノベルティに関わるこうした貴重な証言記録を制作するための取材を精力的に続けて行きます。この作業は町をあげて急がないといけないと痛切に思っています。
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※このブログに掲載した写真の無断使用を固くお断りします。<「瀬戸ノベルティ文化保存研究会」事務局>

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陶都に冬を告げる「あかりのノベルティ」が灯り始めました!

11月22日(土) 
★当館に「あかりのノベルティ」が灯り始めました!

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*瀬戸市末広町アーケードの中にある「瀬戸ノベルティ倶楽部」、今夕7時撮影。
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*磁器の肌を透かして漏れるほのかな柔らかいあかり…。これは透光性のある磁器製のノベルティで、磁器は陶器の灯りと違い、やきもの全体が光を透し通すのです。
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*「ノベルティのあかり」は日本ではここ瀬戸だけのやきものの灯り、瀬戸では当館だけで見ることのできる「やきものの灯り」なのです。
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*「灯りのノベルティ」は、「ランプ」という範疇で扱われて輸出されていたそうです。間接照明を好むアメリカでは、エントランス、常夜灯、子ども部屋、ベッドルームなどで用いられていたようです。
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*「あかりのノベルティ」は主に1960年代後半から1980年代にかけ、ほとんどが瀬戸で作られていたようです。
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↑アジサイ型のノベルティは初めヤマサン製陶所で作られ、聞いた話では、ショーン・コネリー主演の映画『007』の中にも登場したことがあるそうです。当館の陳列窓に展示しているこのアジサイのノベルティは別のメーカーで作られた製品です。
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*日本でも最近では、間接照明として、定番のステンドグラスのあかりの他、和紙の灯りなどに人気が高まっています。また、こうした「灯りのノベルティ」の似合うマンションスタイルの住宅も多くなって、デザインによっては新しい「灯りのノベルティ」の需要を掘り起こせるかもしれません。しかし、こうした「あかりのノベルティ」は今ではほとんど作られておらず、また、こうした「あかりのノベルティ」を収集し、その魅力を真摯に研究する人は行政を含めてほとんど見当たりません。
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*日本では瀬戸だけの「あかりのノベルティ」。瀬戸では当館だけで灯されている“あかりのノベルティ”はできる限り昼間も点灯する予定ですので、昼間もそれなりにご覧頂くことができます。「瀬戸ノベルティ倶楽部」は瀬戸市末広町アーケードの中ほどにあります。「瀬戸ノベルティ倶楽部」は今では“瀬戸の新名所”として広く知られています。
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「プラザ合意」がなされた1985年前後に作られた知られざるセトノベルティ

11月21日(金) 
★もう一つの人気シリーズが当「瀬戸ノベルティ倶楽部」に里帰りしました。“デニム・デイズ(Denim Days)”シリーズです。「プラザ合意」がなされた1985年前後に作られたノベルティです。

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*アメリカ中西部の田園地帯。そこで自然の中で遊び…↑ 
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*動物たちを慈しみ…↑ 
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*家族と触れ合う中で…↑  
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*…健やかに成長していく少年と少女の日々。それを“デニム”というアメリカ的な切り口で造型したのです。
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*これらはいずれも1985年前後に作られたものです。中村清三さんという名デザーナーによる原画をもとに瀬戸のF社が作った製品で、数十種類の製品がありました。アメリカの“HOMCO”ホームインテリアという商社のヒット製品で、円高により瀬戸で原型が作られ、その原型をもとに量産はもっぱら海外の台湾、マレーシア、中国で行われたそうです。
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*加藤社長によれば、この“デニム・デイズ(Denim Days)”シリーズは最盛期には一体につき1万体というおびただしい量の注文も珍しいことではなかったというほど大人気のシリーズであったそうです。
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*こうした製品が「瀬戸ノベルティの最後の光芒」ともいうべき人気製品であったことはほとんど知られていません。
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*「プラザ合意」、その衝撃。そして「プラザ合意から30年」、その間の地方の地場産業の苦闘と再生への模索。それは瀬戸市に於いては『陶都の崩壊』という現実をもたらし、この30年間、「瀬戸は『陶都』として生きていくのかどうか」という瀬戸の町の根幹が官業民の間で真摯に議論されることのほとんどないままに推移し、目を凝らしてみれば今、瀬戸の町の隅々には空き地が茫々と広がっているというまぎれもない現実をもたらしています。
*当「瀬戸ノベルティ倶楽部」は今、展示替えを鋭意行っています。この“デニム・デイズ(Denim Days)”シリーズも、まもなく当館に展示されます。また、クリスマスのノベルティや丸利商会の“Mizuno”シリーズもまもなく展示されます。もうしばらくお待ち下さい。

◎ある新聞で「プラザ合意から30年」をテーマに連載が予定されているそうです。

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名前入りの超レアなノベルティ “Mizuno” がまた里帰り!

11月21日(金) 
★瀬戸ノベルティのほとんどが製造メーカーや職人の名前が付けられていません。名前が付けられている例外に“Maruyama(丸山陶器) ”や“Seiji Nakane(原型師・中根征二)” がありますが、このほど、もう一つの名前入り製品が当「瀬戸ノベルティ倶楽部」に里帰りしてきました。丸利商会製の“Mizuno”です。

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*この製品は昨20日、当「瀬戸ノベルティ倶楽部」に里帰りした製品の一つで、瀬戸ノベルティの最大級のメーカーであった丸利商会の製品です。この製品にはタグが付けられています。
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*付けられたタグには次のように書かれています。
「“CERTIFICATE OF AUTHENTICITY”:This is to certify that this item is another rare and beautifully designed Porcelain Creation from the renowned Mizuno Family studios and kilns of America,Malaysia,Mexico,Taiwan and Japan. Each piece is individually hand-made and hand-painted. SHIRO MIZUNO,President.」「本物証明書: :これは、この製品が有名な水野家ファミリーによって美しくデザインされた知られざる希少な磁器製品であることを証明するものです。作品は一体一体、手作りされ、手描きによる絵付けが施されたものです。社長・水野司郎」。
*この製品↓は、鹿の足元に刻印が付けられています。
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*“Mizuno”という刻印です。↓
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*この製品は付けられているシール↑により「メキシコ製」であることがわかりました。当会は、この製品が作られた丸利商会メキシコ工場の写真も入手しています↓。丸利商会が倒産廃業した際、2011年、当会が同社から了解を得て入手したものです。「丸利メキシコ」はアメリカ国境に工場があり、アメリカ向けに輸出する専用工場でした。
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(↑「丸利メキシコ」: 同社のかつてのパンフレット掲載写真)
*丸利商会は30年前の「プラザ合意」により大きな打撃を受け、海外に生産拠点を移していきました。台湾、マレーシア、メキシコ、中国…。次の写真↓は瀬戸の丸利商会で作られた製品を海外に運んだ輸送船の写真です。(丸利商会提供)
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*当会は以前にも “Mizuno”という製品を入手していました。↓
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*↑この製品には製作した職人の写真入りのタグが付けられていました。↓
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*この製品は付けらているシールにより「台湾製」でした。↓
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*次のシロフクロウも“Mizuno”です。足元に刻印があります。↓
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(↑撮影条件が悪くて見づらいですが、“Mizuno”と刻まれています。)
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*当会は会社のカタログや瀬戸での生産が中心だった最盛期の貴重な最盛期の写真アルバムを多数入手しています。↓
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(↑1962年、昭和37年の丸利商会入社記念。九州からの集団就職の若者たちが沢山入社していました。)
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(↑ノベルティの製造風景: 丸利商会)
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(↑昭和30年代の昼食風景: 丸利商会)
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(↑昭和30年代の製造風景↓: 丸利商会)
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(↑集団就職者の入社風景: 昭和30年代の丸利商会)
*そして、この白鳥も“Mizuno”で、足元に刻印があります。↓
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*当会は、ある輸入のプロスタッフのご協力によりこうした「瀬戸ノベルティの里帰り」を実現しています。当会の研究により、瀬戸ノベルティは世界80余ヵ国に輸出されていたことがわかっています。当会が精力を傾けて続けている「瀬戸ノベルティの里帰り活動」は『瀬戸ノベルティとは何か?』を知るための作業の一環です。『瀬戸ノベルティとは何か?』を知ること、それは瀬戸ノベルティの輸出実態の解明なくしてありえないのです。瀬戸市の文化産業行政も瀬戸ノベルティが世界の80余ヵ国に輸出されていた実態を知りません。瀬戸ノベルティの輸出実態の解明を行うことなく、市行政は瀬戸のノベルティを「過去のもの」「外国にモノづくりの魂を売った低級なもの」とでも見ているかのように、瀬戸ノベルティへの過小評価の姿勢に安住してきたと言わざるをえません。そうした行政の無所為の歳月の中で瀬戸窯業のアイデンティティとも言うべき洋食器やノベルティなど輸出産業が途絶してきたのです。当会が志す「瀬戸ノベルティとは何か?」を知るための「瀬戸ノベルティ輸出のグローバルな輸出実態の研究」。それは、当会の活動に深い理解を示されているこの協力スタッフの存在なくしてはありえません。

*当会の「瀬戸ノベルティ里帰り活動」は、先日、朝日新聞にも大きく報道されています。
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(↑さる10月31日の朝日新聞掲載記事)

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創造と複製の間に瞬(またた)いた丸山陶器の精華と凋落の軌跡

11月19日(木) 
★「名古屋貿易」という商社がありました。瀬戸ノベルティを世界に輸出していた大手の貿易商社でした。当会はその元関係者のAさんから貴重な資料や情報の提供を受けました。その資料や情報により、丸山陶器に代表される瀬戸ノベルティの栄光と課題を改めて痛感することになりました。二つの製品からそれぞれの問いかけです。
ひとつは「ラ・パンゼル」↓…、

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(↑丸山陶器製 「ラ・パンゼル」1984年↓: 「瀬陶工結成50周年記念・丸山陶器ギャラリー公開」時に当会撮影)
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*例えば「クラシックカーに乗る男女」↓。
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(↑丸山陶器製 「クラシックカー」: 「瀬陶工結成50周年記念・丸山陶器ギャラリー公開」時に当会撮影)
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*↑「ラ・パンゼル」。グリム童話に題材をとり、原型師のKさんと当時の丸山陶器社長の故加藤豊氏との倦むことのない議論と検討から生み出された名品で、面目躍如として想像力と創造性が溢れる瀬戸ノベルティの逸品です。
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*名古屋貿易のこの関係者は「クラシックカーに乗る男女」↑の製品のことを覚えているそうです。「この製品はアメリカのバイヤーからサンプルが持ち込まれたものです。そのサンプル↓をもとに丸山陶器さんに作ってもらったんです」。
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*丸山陶器の製品として世に知られているものは極めて少ないと当会は見ています。言い換えれば、丸山陶器の製品として世に知られていないもののほうが圧倒的に多いのです。そうしたあまり知られていない製品の一つがこの「クラシックカーに乗る男女」という製品です。この製品は丸山陶器の高度な製造技術が光る一例です。
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*この製品が丸山陶器に発注されたのは1969年、昭和44年のことでした。この製品の他にも丸山陶器には様々な製品海外サンプルがもたらされ、丸山陶器は本場以上とも言えるほどの高い技術力でそうした要求に応えていきました。
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*そして、もう一つの例。↓
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*この製品は昭和30年代後半から40年代にかけて丸山陶器で作られた製品の一つでした。「名古屋貿易」関係者のAさんが写真を見せてくれました。「この製品も海外から見本を持ちこんで丸山に作ってもらったと記憶しています。いつだったかこの製品をある所で見たことがあるんですが、そっくりなんです。“VION BAURY”というフランスの名窯で作られたものらしいんですよ」。↓
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(↑富士特殊紙業のエントランスホールに展示されている同製品)
*丸山陶器の“最後の番頭”であった田澤弥太郎さんも次のように語っておられます。「コピーというか模倣というか、いずれにしても“複製という仕事”の受注が瀬戸ノベルティのひとつの特徴であったと言えます。でも、今となっては、『ラ・パンゼル』↓のような高い独創性に富んだものづくりにもっと力点が置かれていけば、瀬戸ノベルティにも今後を生き延びていく光明のようなものが見えてくるのではないか、私にはそう思われるんです」。
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*創造と複製の間に瞬(またた)いた丸山陶器の栄光と廃業。その精華と凋落の軌跡を精緻に検証する作業の中に瀬戸ノベルティの可能性や将来性の瞬き、さらに陶都瀬戸窯業再生の糧を感じとることができるのではないか…、当会はそう考えます。
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陶都の盛りは遠ざかり、往時茫々となって…

11月18日(水) 
★当会に貴重な製品と資料を寄贈してくださった会社の今を知りたくて雨の中に訪ねました。

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*新瀬戸駅近く、この界隈もかつては陶磁器工場が立ち並んでいましたが、今は住宅地となっています。
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*その一角に同社のかつての所在地がありました。
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*地図で確認し、この場所にあったことがわかりました。今は建物の一部を残し、駐車場に変わっています。
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*かつて、この会社に隣り合って二つの陶磁器会社が軒を連ねていました。
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*一つの会社はすでに宅地に姿を変えていました。↓洋食器製造に従事していた会社だったそうです。
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また、電磁器会社だったもう一つの会社は最近建物が解体されて更地になっていました。↓
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*そして、地図を頼りに、隣り合う建物↑が同社のかつての倉庫であったかもしれないと伺い、写真に収めました。
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*この建物も遠くない将来、消えるかもしれないと思われ、写真を撮らせて頂いたのです。
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*この場所からほぼ北にご自宅がありました。そのご自宅も取り壊されて更地になりました。陶都の最盛期は遠く去り、まさに往時茫々です。
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寄贈品の中に「丸山陶器」の製品もありました。

11月17日(火) 
★先に井戸さんが当会に寄贈して下さった製品の中に丸山陶器の製品があったことがその後の当会の調査でわかりました。

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*次↓は解体に備え、荷物を整理中の井戸宅の庭先で撮影させて頂いた写真です。
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*亡き井戸鉄夫さんが保存していた製品でした。↓
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*この中に次の製品がありました。↓この製品は雨に打たれ、泥にまみれていましたが、当会はこれを拾い出し、娘さんの了解を得て収集しました。当会は時間をかけ、丁寧に泥や汚れを洗い落しました。そして、見違えるほどきれいに甦りました。
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*ある資料の中に次の写真がありました。丸山陶器製品を扱っていたノベルティ関係商社の保存資料の一枚でした。↓
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*この写真により、当会に井戸さんから寄贈されたこの製品が実は丸山陶器で作られた製品であることが初めてわかったのです。このような胸像製品はもう一体ありました。その製品も丸山陶器の製品であったことでしょう。しかし、その製品はその時すでに解体現場で傷ついており、解体業者によって産廃として廃棄処理されました。
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*こうした製品が声なき声で囁く陶都瀬戸の戦後史はさらにまた遠くなりました。
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*↑瀬戸の町から姿を消したノベルティ窯業人の一人・井戸さんの家の跡。この空き地にまた新しい家が建つそうです。瀬戸の町のあちこちにはノベルティ会社や工場・倉庫の跡が空き地として茫々と広がり続け、そうして瀬戸の戦後史が見失われていくのです。それでも当会は、そうした“戦後瀬戸の光芒”、“ノベルティの軌跡”を探し求め続けていくつもりです。

 
★先に11月10日の当会のブログでグリム童話に題材をとった丸山陶器の秀作「ラ・パンゼル」についてご紹介しました。当会はその「ラ・パンゼル」の製作に用いられた転写紙を入手しています。ご紹介しましょう。

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(↑『伝説のプリンセス』シリーズ丸山陶器製 「ラ・パンゼル」<「ラ・プンツェル」>1986年: 当会撮影)
(↓ 「ラ・パンゼル」の転写紙: 当会収集品)
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*この「ラ・パンゼル」は丸山陶器がノベルティの製造を終えた後、丸利商会、そして愛新陶器の二つの会社で作られました。当会が収集している「ラ・パンゼル」の転写紙↑は瀬戸ノベルティの最大級のメーカーであった「丸利商会」の廃業に際して、2011年に当会が同社から無償で譲渡されたものです。
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*その折、当会は様々な転写紙も入手していました。↓
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*瀬戸ではその技術力が買われてヨーロッパの名門「ロイヤルクラウンダービー」や「ロイヤルコペンハーゲン」のブランド製品も作られていました。これ↑は「ロイヤルコペンハーゲン」の転写紙です。
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↑これは、名高いエイボンの「ミセス・アルビー」シリーズ↓の転写紙です。
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*この転写紙は次↓のような飾り皿の絵付けに用いられました。この飾り皿も丸利商会製です。
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*瀬戸ではノベルティや洋食器の輸出が停まってから多くのメーカーで大量の転写紙が廃棄されてきました。当会は、その無為の最期を惜しみ、当会が収集しているノベルティやC&S類など様々な白生地にこうした転写紙を用いて、皆さんに転写紙体験を楽しんで頂くなど、知恵を絞って有意義に用いていきたいと考えています。

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☆「丸山陶器」のレベルの高さは“陶都の誇り”。

11月16日(月) 
★丸山陶器の故加藤豊社長の悔しさは、十名教授の指摘のように、瀬戸ノベルティをブランド化できなかったという点とオリジナル性の高いデザインの欠如という点にあったのかもしれません。

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(↑当会収集品: 最大サイズの丸山陶器製「マスク持ち」)
*マリー・アントワネットとその恋人フェルゼンをモチーフとした「マスク持ち」という製品↑は丸山の代表的な名品とされます。(当会ブログのプロフィール欄に掲載しているのはその「マスク持ち」のフェルゼンです)
しかし、この製品にはオリジナル製品があり、「Vion & Baury」というフランスの窯のコピーではないのか…」という見方もあるそうです。
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☆「丸山陶器」の“くやしさ”。その一方で丸山製品のレベルの高さを示す側面があります。丸山陶器で作られた製品がフランス製であると見られるほどその技術と造形力の髙かさが評価されている製品もあるのです。
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*「ラヴァーズ・恋人たち」と名づけられたこの製品は丸山陶器の壁掛け(Wall Plaque)の名品の一つです。しかし、この製品が、実はインターネットでは「Vintage French Bisque or Porcelain Pair Raised In Relief Figural Wall Plaques」(フランス製の壁掛け・ヴィンテージ品)とされているのです。
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*この製品についてのインターネット情報には次のように紹介されています。
「The size of each is 11 3/4 inches tall and 6 inches wide and the back is marked with what looks like a French mark and they both come from a smoke free home. When purchased from the estate they were hanging on the wall and always treated as a pair」
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*「サイズは高さ11インチ余、幅6インチ、そして背面には何というマークは分からないが、フランスのマークのようなものが付けられています。アメリカのある煙草を吸わない家から収集された製品であり、壁に掛けられていたペアの製品です」。
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*丸山陶器、つまり瀬戸ノベルティが直面してきた“くやしさ”にだけとらわれるのではなく、丸山陶器のものづくりの中に“陶都の誇り”をこそ見出したい、当会はそう思っています。
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瀬戸ノベルティの“くやしさ”、…待たれる「丸山陶器」ギャラリー公開。

11月15日(日) 
★瀬戸ノベルティ愛好家の最大の関心事の一つは「丸山陶器」のことであると思います。「丸山陶器」は瀬戸ノベルティの嚆矢(こうし・創業社)であり、最高度の瀬戸ノベルティを作り続けてきた特別なメーカーとして誰もが認める会社です。

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(↑丸山陶器ギャラリー<瀬戸陶磁器工業協同組合結成50周年記念丸山陶器ギャラリー公開時に当会が撮影>)
*丸山陶器の故加藤豊社長は、社内に丸山製品の美しさと魅力を最大限に魅せる照明や展示棚を特注してギャラリーの開設に備えていました。しかし、そのギャラリー開設を目前にして急逝されました。そのため、ギャラリーの公開が実現されないままになっています。来年、故加藤豊社長の7回忌を迎えます。
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*当会創立のきっかけとなったのが愛知製陶所(瀬戸市下陣屋町)内に設けた「瀬戸の窯屋を楽しむ“芸術家横丁”」(当会中村の提唱により2002年に設立)で「秋祭り」が今日まで行われ↓、そこに丸山陶器の製品と、同じイメージで製作されていたと思われるマイセン製の製品が同時に展示されています。
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(↑瀬戸市下陣屋町の愛知製陶所「芸術家横丁秋祭り」 2015年11月14日・15日)
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(↑上段の男女2ペアの人形が丸山陶器製、下段のペアがマイセン製)
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(↑丸山陶器製「花持ち男女」↓)
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(↓マイセン製「花持ち男女」↓)
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*↑丸山陶器の製品は、このマイセン製の製品がバイヤーと商社から持ちこまれ、そのイメージに沿って瀬戸の丸山陶器で製作された製品のようにも思われますが、詳細はよく分かっていません。
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*丸山陶器をどう位置づけたらよいのか?故加藤豊さんが生前語っていた言葉が名古屋学院大学教授・十名(とな)直喜著氏書『現代産業に生きる技~「型」と創造のダイナミズム~』(勁草書房刊)↓の中に書き留められています。
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*「…『うち(丸山陶器)も、よくここまでやったと思う。瀬戸の他社に比べて、一頭抜きん出た水準まで到達したが、マイセンと比較できるところまではとても行きませんでした』と述懐する。さらにブランド戦略については、『当社としては、ブランド化の意図はありませんでした。仮にそれを指向したとしても、何世代にもわたる時空が必要とされることであったと思います』と述べる。米国をはじめとする市場では、売場、価格帯、購買層などがまったく違う。宝飾品としてもマイセン人形は、4インチ(10㎝)の小物でも数万円し、大型人形となると数百万円に上る。丸山陶器の人形は宝石店には置かれず、一部の骨董店にはあったものの、ヨーロッパ製と称して置かれていたのではないかと推測される」。
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(↑後列で立っている左側が故丸山豊社長、右が著書の十名教授…十名直喜著書『現代産業に生きる技~「型」と創造のダイナミズム~』掲載写真)
「…こうした大きな格差は、品質もさることながら地域ブランド力などによって増幅されていたようである。…丸山陶器の人形は、生産地ですべてのパーツを組み立て、焼きあがったものにすみずみまで丹念に上絵付けする。品質的にリヤドロの製品が明らかに見劣りするのに、価格は丸山陶器の人形の何倍もするのである。その差は、どこにあるのか。加藤豊氏は、オリジナルデザインに基づく(ヨーロッパという)地域ブランドにあったのではないかと見る。…瀬戸ノベルティは代替品、模倣品として登場したが、どこまで進化したのであろうか。加藤豊氏は、マイセン人形に比肩するまでにとても至っておらず、代替品としてもなお開きが大きいと見る」。(十名直喜著書『現代産業に生きる技~「型」と創造のダイナミズム~』 p82~83から引用)
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(↑左端が故丸山豊社長: 2009年に当会が発足した時の会合で当会中村が撮影)
*愛知製陶所に展示されている丸山陶器製の人形とマイセン製の人形とを前にして暫し考え込んでしまうのです。
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(↑丸山陶器ギャラリー<瀬戸陶磁器工業協同組合結成50周年記念丸山陶器ギャラリー公開時に当会の中村が撮影>)

*丸山陶器に代表される瀬戸のノベルティをどう評価し、瀬戸のノベルティが抱えてきた課題をどう摘出し、さらに瀬戸ノベルティの中に埋もれている可能性をどう見出していったらいいのか?丸山陶器を見つめるほど、「瀬戸ノベルティの技術と文化の創造的継承」ということが如何に重い課題であるかが痛感されるのです。 (ここに掲載した写真の無断使用を固くお断りします)

※「丸山陶器ギャラリー」の一刻も早い公開が待たれます。

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「陶都戦後最大の産業」だったノベルティの実態を看過してきた“無所為の罪”

11月14日(土) 
★当会に貴重な製品や資料を提供してくれたノベルティ会社について改めてご紹介します。

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(↑右のサンタの絵はクリスマスの飾り皿に転写で焼きつけられた原画、左はメモを書き留めていたノートです)
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*↑この窯業人がノベルティ製造販売に人生を過ごし、そして建てた我が家でした。この家もすでに解体され今はありません。その窯業人は「丸武前田武夫商店」という瀬戸ノベルティ製造輸出会社の元幹部経営者でした。↓
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(↑元ノベルティメーカーの元幹部経営者の家の跡)
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*当会に提供された幾冊ものノート。それらには製品サンプルの写真や販売価格を算出する数字の書き込みなどが几帳面に書き込まれていました。↓
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*この会社が平成4年に廃業した時の挨拶状がノートの間に挟まれていました。↓
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*この会社はテーブルオーナメントや入浴用品、香水スプレー(アトマイザー)や香り容器(ポマンダー)など実用を兼ねた美しいノベルティ製品を得意とする会社でした。ギフトショーの視察や商談でしばしば海外へ出張した折のスナップ写真も残されていました。
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(↑アメリカの関係商社のオフィスで: 左端が故井戸鉄夫さん)
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*井戸さんが残されたノートには商社やバイヤーからの注文や、外注さんへの製造メモなどが書き込まれていました。↓
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*この書類の日付は昭和60年、1985年。「プラザ合意」により、日本各地の地場産業へ激しく厳しい円高が押し寄せた歴史的な年の書類でした。
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*↑この文書は象・回転・メタル台付、馬・回転・メタル台付、ピエロ3型・回転・メタル台付、ピエロサンタ・回転・メタル台付の商社からの見本製作依頼書です。仕向け先はUSAアメリカ、注文を取り次いだ日本の商社は名古屋市東区の熊谷商店、アメリカのバイヤーはWilliam E. Connor という会社でした。
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↑添付されている象のノベルティの写真を見て驚きました。この製品が偶然にも当「ノベルティ研究会」の収集品の中にあったのです。↓
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(↑当会が収集保存している象のノベルティ: メーカー不詳)
*これは元瀬戸ノベルティ絵付け職人であった角谷信吉さんが当会に以前寄贈してくれた製品でした。しかし、この製品には鼻で操るボールと底の台が失われていました。↓
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*それを角谷さんが、「台がないと“台無し”やなあ、よしワシが作ってやるわあ…」と言って、お得意の新聞広告を用いた紙細工により素敵な台を作ってくれていたのです。↓
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*故井戸鉄夫さんのようなノベルティ関係者や瀬戸市民から当会に寄贈されるこうした資料からわかることがいろいろあります。最も残念なことは、瀬戸に400社近くあったノベルティ会社が30社にまで激減してきた中で、官界業界に於いてともに、こうした資料の貴重さを見出し、資料や写真へ関心と研究のまなざしが寄せられるということがこれまでほとんどなかったということです。特に文化行政にあたる市学芸課職員のこれまでの無関心と見識の希薄さがノベルティ産業の衰退に一層の拍車をかけてきたと言っても過言ではない、と当会は思っています。途方もない種類や量の瀬戸のやきもの・「ノベルティというせともののアイテム」が世界の80余ヵ国へ輸出されてきたという驚くべき事実を前に、陶都窯業の再生に向け、瀬戸窯業衰退の理由や背景、課題をノベルティをとおして積極的に研究文責する価値と必要性があるのではないかという問題意識に著しく欠けてきたのです。
戦後瀬戸のかつてない繁栄を牽引し、戦後瀬戸の最大産業であったノベルティという輸出窯業の実態、その検証に市の産業文化行政はほとんど無頓着で推移してきたのです。プラザ合意以後のそうした「無所為の30年」「陶都のアイデンティティが見失われた30年」の中で、陶都の戦後史の検証(顕彰)にとってきわめて肝要であるはずの資料類が膨大に廃棄され、その大切さを見極める見識を文化産業行政スタッフはうかつにも見逃してきたのではないでしょうか?「怠慢であった」と言わざるをえないのです。
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*↑井戸さんの娘さんが当会に最後に寄贈して下さった亡父・鉄夫さんのサンプル品。
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*割れないように丁寧に緩衝剤で包んでくれていました。テープで一つひとつ製品を包むそのこころの中に亡き父の思い出が走馬灯のようによぎっていたことでしょう。
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*井戸さんの娘さんが当「瀬戸ノベルティ倶楽部」へわざわざおいで下さり、「父が残した製品サンプルや資料は私たちのところに残しているより、これらがもしノベルティ研究のお役に立つのなら…」と当会に製品や資料のご提供の志をお伝え下さったのは10月の中頃でした。あれから流れたおよそひと月の歳月。今、井戸家の「懐かしの我が家」は瀬戸の町から姿を消し、当会の記録させて頂いた写真の中に遺影が残るばかりです。当会も、その娘さんのはからいにより、井戸鉄夫という窯業家がたどった家族の歴史に深く寄り添わせて頂くご縁にも恵まれました。当会は、ノベルティに生きてきた窯業人の家族や瀬戸庶民の歴史を陶都の歴史と現代史の潮の中にもう一度流し込み位置づけ直していく作業を続けていくつもりです。(文責: 当会事務局・中村儀朋)
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(↑2015年11月15日朝撮影↓)
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やさしさがコラボしたクリスマスツリーのぬくもり

 11月13日(金)
★当会の「ノベルティ倶楽部」は様々な文化活動にも利用され、末広町商店街の活性化にもささやかな参加をしています。その一つが「編み物教室」です。今日、“毛糸の編み物と瀬戸ノベルティのコラボレーションによるクリスマスツリー”がお目見えしました。

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*当倶楽部内で毎月一回、編み物教室が行われています。主宰は「柴田編み物教室あむ&ぬう」の柴田澄子さん。
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(↑主宰の柴田澄子さん)
*今日13日は、『毛糸でクリスマスツリーを作る』講座が行われました。そして、生まれた作品が次の作品です。↓
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*消臭毛糸にデコレーションボールと呼ばれるボンボンやリボンを飾り付けたクリスマスツリー(『レインボーツリー』)です。当会も参加し、毛糸のツリーに見合うほどの小さくて軽い瀬戸ノベルティの吊るし天使を飾り付けました。
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*天使は、瀬戸ノベルティ会社の倉庫にホコリにまみれて埋もれていた天使で、当会が洗って綺麗にしたものです。この毛糸のツリーは底にやきものを入れて型崩れを防ぎ、天使の加わった重みを支えています。
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*支えに用いているやきものは次の花器です↓。
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*このやきものは陶芸家・米田万太郎さん作の花器で、先ごろ元ノベルティ会社経営者の解体されたご自宅に保存され、そのお宅の娘さんが当会に寄贈して下さったものです。毛糸の編み物と当会の活動とノベルティ会社の思い出とのコラボレーションにより、このような美しいクリスマスツリーが生まれました。
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*この灯りのノベルティ(ランプ)もその娘さんが当会に寄贈して下さったものです。
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*ツリーを毛糸で編む人、天使のノベルティを作ってくれた職人さんたち、陶芸家の万太郎さんや灯りのランプを寄贈してくれた娘さんのやさしさ…。いくつものやさしさが繋がって年の瀬に向かう晩秋の瀬戸の一隅にこのような美しい世界を現出させてくれました。一期一会のぬくもりの世界です。
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*「毛糸でクリスマスツリーを作る」編み物教室は、今月末11月27日(金曜日)の午後、場所を変えて開かれることになっており、今、柴田さんはこの日の生徒さんを募集しています。場所は当倶楽部のある同じ瀬戸・末広町商店街の中にある「喫茶ニッシン」で、時間は午後1時から。会費は、材料代とドリンク付きで1000円だそうです。(ただし、吊るし天使や底に入れる支えのやきものは付いてはいませんので、あしからずご了承ください)
*お問合せは、☎0561-21-3310柴田さんへどうぞ。

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丸山陶器の名品『ラ・プンツェル(Rapunzel)』の問いかけ

11月10日(火)
★昨11月9日、識者の田澤弥太郎さんが当「瀬戸ノベルティ倶楽部」においで下さいました。田澤さんはいくつかのメーカーで製造や営業の要職を担当された他、大手ノベルティ商社でも活躍され、海外勤務も豊富にお持ちの方です。その田澤さんに瀬戸ノベルティの将来性をめぐり、その課題と可能性についてお話を伺いました。

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(↑田澤弥太郎さん:2015年11月9日、瀬戸ノベルティ倶楽部で)
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*田澤弥太郎さんは慶応大学卒業。三郷陶器に入社し、その後、商社ENESCO、高木製陶、丸山陶器、丸利商会メキシコで働いてこられました。田澤さんが丸山陶器に入社した頃、丸山陶器はレノックス(Lenox)向けの製品製造が主体でした。レノックスの『伝説のプリンセス』(The Legendary Princesses )というシリーズ↓が当時の丸山陶器の代表作でした。
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(↑丸山陶器:絵付け作業)
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(↑『伝説のプリンセス』 シリーズ<瀬戸陶磁器工業協同組合結成50周年記念丸山陶器ギャラリー公開時に当会が撮影>)
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(↑『伝説のプリンセス』シリーズ 「スリーピング・ビューティ」1985年: 当会撮影)
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(↑『伝説のプリンセス』シリーズ 「スノー・クィーン」1986年: 当会撮影)
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(↑『伝説のプリンセス』シリーズ 「ラ・プンツェル」: 当会撮影)
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*当時、丸山陶器も円高による厳しい経営難に直面していました。田澤さんは加藤豊社長に「このままノベルティの製造を続ければ会社は立ちいかなくなります。今が製造を終わる潮時ではないか…」と直言し、丸山陶器は陶磁器製造を終えました。田澤さんは丸山陶器の幕引きに立ち会ったその人だったのです。
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*田澤さんに「瀬戸のノベルティ産業の衰退」について伺いました。田澤さんは「勿論、円高は大きなインパクトだったことは間違いありません。しかし、瀬戸ノベルティは円高だけが衰退の原因ではなかったと私は思うんです」と語り、瀬戸ノベルティの課題について語られました。その要点は次のようなことです。
「『伝説のプリンセス』(The Legendary Princesses)というシリーズがあります。その中の一つに「ラ・プンツェル(Rapunzel)」という製品があります。グリム童話に出てくる作品ですね」。
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(↑丸山陶器レノックス「ラ・プンツェル」↓)
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*「あるところに夫婦がいた。長年子供がなかったが、やっと子供を授かった。妊娠した妻は隣に住む魔女の庭に生えていたラプンツェルという野菜のようなものを食べたくてたまらなくなった。夫は、妻と生まれる子のために魔女の敷地に忍び込んでそのラプンツェルを摘み取るが、魔女に見つかってしまう。魔女は子供が生まれたら自分に渡すことを条件にラプンツェルを摘むことを許し、妻は無事に娘を生んだ。娘は“ラプンツェル”と名づけられた。そして、娘は魔女に連れて行かれ、森の中の高い塔に閉じ込められてしまう。魔女はラプンツェルの見事な長い金髪をはしご代わりに窓から出入りしていた。 そんなある日、王子が塔の中に閉じこめられていたラプンツェルを発見し魔女と同じ方法で塔に登る。ラプンツェルは王子と愛し合うが、激怒した魔女はラプンツェルの髪を切り落とし、彼女を荒野へ追放する。王子はそうした顛末を知って絶望し、塔から身を投げて失明してしまう。その後、盲目のまま森をさまよっていた王子は、双子と暮らしているラプンツェルと再会し、嬉しくて泣くラプンツェルの涙が王子の目に落ちて、王子は視力を回復する。王子はラプンツェルと子供たちを伴って国に帰り、皆で幸せに暮らす、そんな物語でしたね。だから、この女性の髪が長いんです」。
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*「この製品はその物語の世界を作品にしたんです。物語からヘロインの姿や形を想像し、しぐさや色を練し、この製品を創造したんですよ。その時の加藤豊社長の思い入れは並々ならないものがありましたねえ。今も忘れられません。原型師には何度もダメ出しをし、見本の改正を繰り返していきました。そうして、この『伝説のプリンセス』シリーズは見事な出来栄えの作品になったんです。「ラ・プンツェル(Rapunzel)」に代表されるこの『伝説のプリンセスシリーズ』(The Legendary Princesses)は、まさに、“丸山陶器の真骨頂”と言える丸山の代表的名品なんですよ」。
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(↑丸山陶器ギャラリー<瀬戸陶磁器工業協同組合結成50周年記念丸山陶器ギャラリー公開時に当会が撮影>)
*「この頃の丸山製品のレベルの高さはひとえに加藤豊社長の力量によるものではなかったか、私にはそう思われるんです。アメリカの有名な陶磁器商社の一つだったレノックス(Lenox)は主に限定予約の通信販売という方法でノベルティの販路を拡大した商社で、ノベルティを扱う名門でした。確かに抜群に出来映えのいい丸山の製品は人気が高く、レノックスからの注文も一時は多く寄せられました。しかし、いくらレノックスでもそういつでも注文はくれませんでしたよ。その頃はもう、いくらよい物を作ってもノベルティ輸出の将来性はどうやっても見えなかったんです。そこで私は豊社長に、『このままノベルティを作っていったら社員に退職金も払えなくなるのではないか。引くのは今しかあにのではないか…』、そう進言し、豊社長も私の考えに頷いて丸山陶器はノベルティ生産に終止符を打つことになったんです。その後に廃業したり、倒産したメーカーの中には社員に満足に退職金を払うことのできなかった会社は少なくなかったんです。でも、丸山陶器は最後まで綺麗に退職金を払って写真を回顧しました。さすが丸山でした…」。
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(↑丸山陶器の記録写真↓)
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*そして、田澤さんは瀬戸ノベルティ(セトノベルティ)の課題について次のように語られました。
「瀬戸のノベルティメーカーは、しばしばバイヤーから見本を渡されて、『こんな感じに作ってくれ』と言われたり、『この見本のような感じで、でも、ここを少し変えて、模倣だっていうことがわからないように作ってくれ…』などと言われてノベルティを作っていた所が少なくなかったんです。でも、当時、豊社長が精魂傾けて作り上げた『ラ・プンツェル(Rapunzel)』という作品のように、製品に物語があり、その物語から想像力をかきたてられて作り上げるというような創造性があるノベルティを瀬戸はもっと作るべきだったのではなかったでしょうか?そんな作り方をすれば、瀬戸ノベルティにももっと将来性というか、ノベルティが産業として再生する可能性があるのかもしれませんねえ。ともかく、安くても売れればいいというようなこれまでのようなモノづくりでは限界がありますよ」。
田澤さんの指摘は陶都・瀬戸の窯業再生にとって誠に傾聴すべき深い問題提起を孕んでいます。
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(↑加藤豊氏遺影・後ろ姿の右側 「ノベルティ・アーケード in 末広」の会場で:2009年9月 当会の中村が撮影)
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(↑右:故加藤豊氏 2009年9月 当会の中村撮影)

≪※ここに紹介した写真は当会が撮影したものの他、瀬戸陶磁器工業協同組合結成50周年記念事業として丸山陶器のギャラリーが公開された時、当会が丸山陶器の了解を得て接写入手したものです。無断使用を固く禁じます。≫

 
★当会に貴重な製品と資料を提供してくれた経営者・Iさんの家が解体されていました。

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*Iさんは、ノベルティ会社を閉じた後、愛着のある製品や何冊もの製造資料をこの自宅に保存していました。娘さんは、この自宅を手放さなくてはならないこととなったため、それらの品々を当会の研究のためにと寄贈してくださったのです。
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*庭の一角にプレハブの小さな建物があり、Iさんはその中にも転写紙や製品サンプルを保存していました。その建物もいち早く解体されました。
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*大屋根の見事な梁が雨に打たれていました。この梁が見守ってきた家族もこの梁の最後を見届けられたのでしょうか…。ノベルティ製造で暮らしてこきたこの一家の“懐かしの我が家”↓は失われました。
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(↑ありし日のIさんの家:10月29日撮影)
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(↑解体されていくIさんの家:11月9日撮影)
*Iさんのノベルティ会社が確かにこの瀬戸の町にあったという証、そして、Iさんの家族の歴史、喜怒哀楽の歳月は当会に寄贈された製品や資料の中に生き続けます。
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*↑Iさんの娘さんから当会に寄贈された瀬戸製のノベルティ。Iさんの収集品の一つで、ピアノの上で音楽に合わせて動物たちが回転するオルゴールのノベルティです。
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*↑製品の底には、Margaret Tempestという文字が貼られています。↓
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*マーガレット・テンペスト(Margaret Tempest)はイギリスの挿絵画家で、アリソン・アトリーという童話作家とコンビを組んで『リトル・グレイラビット』という人気のウサギシリーズの絵本を出していることで知られている人だそうです。
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*音楽は「ユー・アー・マイ・サンシャイン」。Iさんはネジを巻き、メロディを口ずさみながら、動物たちが回転する様子を見て何を思い、何を夢見ていたのでしょう?Iさんの娘さんは「ノベルティ倶楽部にお預けした父の品々は、多くの人たちに見られて喜んでいることと思います。寄贈できてよかったです。私たちも一日一日を前を向いて生きていきます。父に会いたくなったら、またノベルティ倶楽部に会いにいきますね…」。こころに熱いものがこみ上げました。
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当会に寄贈された海外サンプルのご紹介

11月9日(月)
★当会にノベルティ製品や関連資料を寄贈してくださったその経営者は、新製品開発と経営戦略の参考にするため海外で行なわれるギフトショーに出かけ、市場調査を行っていました。そして、海外のすぐれた製品をサンプルとして集め、日々経営の研究に勤めていました。当会に寄贈された製品の中に含まれていた海外サンプルの一部をご紹介します。

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↑裏印として見慣れない文字が底に焼きつけられていました。Made in GDR。調べてみるとGDRとは、GERMAN DEMOCRATIC REPUBLIC、ドイツ民主共和国、統一前の旧東ドイツのことでした。マイセン(ドレスデン)で作られたものだったのでしょうか?この経営者はドイツのフランクフルトへ複数回、視察に出かけていたようです。
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↑西洋が強く憧れた中国や日本の白磁。ドイツのマイセンで白磁が生み出されたのは約300年前のこと。そして、磁器の白を引き立てる有田の赤への憧れがこの製品にも見事に表現されています。
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*↑KAISER W. GERMANYの裏印があります。西ドイツのカイザー社製の製品でした。
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*↑掌に乗るほどの磁器の小函(こばこ)。この会社はこのような製品の製造を得意とし、世界中に輸出していました。 
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*↑裏印によれば、これは名門のローヤルクラウンダービーの製品でした。
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*↑これも名門ヘレンド製の磁器の小函(こばこ)でした。↓
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*これはクリスマス用品です。
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*↑この製品は内部に転写紙で焼き付けられた文字から、イギリスのSpode製、牛の骨をすりつぶして焼成したボーンチャイナの製品でした。

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「ノベルティ最盛期」の写真を寄贈されました。ご紹介します。

 11月8日(日)
★当会はさきごろノベルティ製品や関連資料などを寄贈されました。その経営者のご自宅の取り壊しが進んでいます。

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*その中に「ノベルティ最盛期」の貴重な写真が含まれていましたので、ご紹介します。↓
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(↑昭和31年:エンパイヤー商事という大手商社に製品を供給していた製造企業グループの親睦会↓)
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*写真の裏にはこの写真に写っている経営者の幼い子どもが鉛筆で父の名を書き残していました。↑
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(↑昭和35年:エンパイヤー商事に製品を供給していた製造企業グループの親睦会↓)
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*「瀬戸ノベルティ振興研究会」という団体も結成されていました。(昭和54年撮影)↑
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*この会社のありし日。↑商談で来日したであろうと思われる商社関係の女性が写った写真も残されていました。カラー写真であること、その色の褪せ具合から昭和40年代頃の写真であろうと思われます。この会社は昭和30年代に会社設立、後に企業グループを組織しましたが、平成5年にその企業グループも解散しました。
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↑この見事な製品を寄贈して下さったのもこの経営者のご遺族でした。実に見事な光和陶器の製品でした。
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(↑昭和47年の海外市場調査の折の記念写真↓)
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*↑寄贈資料の中でフランス語の文書が残っていました。友人のフランス人によれば、フランスに業界視察に行った1982年、宿泊したホテルでカメラやコート、財布やスーツケース、カセットレコーダーや時計などの盗難にあったことをパリ警察へ申告した盗難届でした。いろいろな出来事があったのです。↓
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*この会社は主に“白雲(はくうん)”生地の製品を作っていました。「ポマンダー(pomander)」と言われるポプリなどの香料入れや貯金箱、石膏入れなどが得意な会社だったようです。上の写真↑で卓上に置かれているのはこの会社の製品でした。自社の製品サンプルを前にこのように商談を行っていたのでしょうか?当会はそうした製品サンプルも寄贈されています。↓
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↑「ポマンダー(pomander)」と言われる香料入れ↓
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↑屋根に香料を放つ小さな穴が開けられています。
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↑中に当時使われていた香料の粒が入っていました。今もほのかに香りを漂わせてくれます。使う人の嬉しい顔が思いおこされます。瀬戸で作られたノベルティはささやかな幸福を海を越えて届けていたのです。
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*ノベルティで生計をたてていたこの一家から子供たちが一人、また一人と自立して巣立っていきました。その子供たちの旅立ちを見送った戸主もすでにこの世を去りました。そして、この家族のその我が家も姿を消していきます。瀬戸ノベルティの盛況の様は寄贈された家のノベルティ製品や資料によって往時茫々と偲ぶばかりです。
*これらの資料や製品を当会に寄贈して下さった娘さんは「この家の整理と処分をとおして、父がノベルティ輸出の仕事に精根を賭けていた情熱やそれを支えていた母の思いに触れることができました」、としみじみ語っておられました。
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*↑「父が海外視察に行った時、ハワイだったかで胸にかけてもらったと言ってレイを持ち帰り、私の首にかけてくれましてね…」。その時の写真アルバムも家を整理していた時に見つかりました。ご本人の了解を得てここに掲載させて頂きます。
当会は改めてここで深い感謝を申し上げ、経営者ご夫妻のご冥福とご家族のご多幸をお祈りします。


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☆大人気“黒猫楽団”のノベルティ、当時の資料を入手!

 11月7日(土)
★ “黒猫楽団”という人気のノベルティがあります。さきごろ、当会はある会社からノベルティや関連資料などを寄贈されました。その中に“黒猫楽団”の販売資料が含まれていました。 

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*当会が入手したのは、「SEVEN CORPORATION: CAT!CAT!CATALOG “黒猫楽団”HARMONY CATS」というカタログで、当会はそこに掲載されている11体セットの製品を収集保存しています。
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*このカタログによれば、11体セットの場合、価格は一体につき1000円から1500円だったとのことです。
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*製作したメーカーは「セブンコーポレーション」、もと「七本松陶園」という会社でした。しかし、このメーカーも今はありません。
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*この「セブンコーポレーション(もと「七本松陶園)」は当時、次の写真のような猫の製品も作っていました。寄贈されたカタログからご紹介します。↓
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*今回寄贈されたこのようなカタログは当会の「セトノベルティ研究」にとって大変貴重な資料となりました。公的文化機関はしばしばこうした製品そのものの寄贈を受けます。しかし、製品と合わせてこうしたカタログや製造資料を入手することはさほど多くはありません。しかし、カタログや製造資料などの製品情報がなければ折角の寄贈品も企画展として陽の目を見ることが難しくなります。当会は、製品とともにこうしたカタログや写真、帳簿など、資料の収集を大切にしています。
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☆なお、当会はこの“黒猫楽団”11体セットの在庫を複数持っています。ご希望の方は下記メールか☎でお問い合わせ下さい。
<メール> setonovelty_club@yahoo.co.jp
<電話>  090-6339-0791

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☆当会、新たに“オキュパイド・ジャパン”の資料を入手!

11月5日(木)
★6日(金)まで、財団法人[名古屋陶磁器会館]で『オキュパイド・ジャパンにみる名古屋絵付け』展が開かれています。↓

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*↑昭和22年から27年まで5年間限定の“オキュパイド・ジャパン”。作られてから60年以上後の今もなお、美しい新鮮な彩と美しさを湛えています。↓
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*↑一般的にはコバルトで青色に絵付けされる「ウィロー・4パターン」(柳模様)と言われるロングセラーの絵柄、それを多色で絵付けした珍しいオキュパイド・ジャパン製品です。↓
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★また今、元ノベルティ原型師で彫刻家の故林幹雄さんの追悼展が名古屋市で開かれています。7日(土)まで。
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(↑『林幹夫追悼展』のポスター)
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(↑名古屋市中区錦3-13-33いずとうビル2階「ギャラリーIZUTO」の追悼展会場)
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*林幹雄さんは大手ノベルティメーカー「瀬栄陶器」の元原型師でした。その後、彫刻家として日展会員・評議員を勤められました。当会は、この5月、奥様から林さんの原型になるという製品を寄贈されました。ご紹介しましょう。
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(↑故林幹夫さんのご家族から今年5月当会に寄贈されたノベルティ↓)
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*当会では、このほど、新たに瀬戸の老舗窯屋の倉庫で“オキュパイド・ジャパン”の資料を発見しました。↓ 
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南里アップff
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*このほど発見したのは、昭和24年と25年の資料です。
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*↑これは昭和25年の資料で、南里貿易という商社からの発注、古代人形男女ビスク仕上げの製品でした。
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*これらの資料は瀬戸ノベルティの「本丸拠点調査」につながる重要な手がかりと言えるものです。

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☆元ノベルティ原型師・林幹夫さんの追悼展が名古屋市で開催中。今週7日(土)まで。

11月4日(水)
★今、名古屋市で彫刻家・林幹雄さんを偲ぶ追悼展が行われています。彫刻家の林さんは元日展彫刻部門の評議員をされていましたが、元ノベルティ原型師でした。今日4日の中日新聞にも紹介されました。

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(↑11月4日の中日新聞掲載記事)
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*↑左:『林幹夫追悼展』のポスター、右:故林幹夫さんの肖像画。
林幹雄氏遺影2014年沖縄旅行の折にggf
(↑故林幹夫さん)
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*↑『林幹夫追悼展』会場・「ギャラリーIZUTO」の様子↓(11月3日撮影)
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↑「ギャラリーIZUTO」に展示されている林幹夫のブロンズ作品↓
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*「いのち」と題されたた高さ33㎝、幅17cm、奥行き17㎝の小品。そりたった岩のような構造物の前で手を合わせる女性たち。キリストを人物として表さず“光”としてとらえる造形にに林さんの芸術感覚がうかがえるような作品です。↓
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*新聞には紹介されていませんでしたが、林幹雄さんは「瀬栄陶器」の元ノベルティ原型師でした。
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↑若い頃の林幹雄さん(昭和24年)。「瀬栄(せえい)陶器」は、名古屋市、瀬戸市、四日市市に事業所があった大手のノベルティメーカーでした。創業者の水野保一氏を描いた本によれば、名古屋市守山区にあった本社に作家の武者小路実篤が水野氏を訪ねたこともあったそうです。オキュパイド時代の同社の製品は“SGK”と裏印が付けられている製品が多いようです。
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(↑林幹雄さんのアトリエ:2015年5月11日当会撮影)
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*↑当会はギリシア神話に題材をとった『ミネルヴァ』というノベルティの名品を収集しています。
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*この製品の原型を作ったのが林幹雄さんでした。当会は林さんが「瀬栄陶器」の原型室で原型製作をしている写真も入手していました。この写真は当会が林さんから提供された一枚です。↓
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(↑林幹雄さんのアトリエに残されていたノベルティ製品)
*『林幹夫追悼展』は11月7日(土)まで。会場は中区錦3-13-33 いづとうビル2階「ギャラリーIZUTO」。お問い合わせ先は、メール naus2015@i.softbank.jp  ☎ 080-3623-1478へ、とのことです。
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