瀬戸ノベルティ文化保存研究会・瀬戸ノベルティ倶楽部

瀬戸ノベルティ文化保存研究会・瀬戸ノベルティ倶楽部

“これこそ、せともの”セトノベルティの魅力を紹介し、その技術継承に努める市民活動団体です。

瀬戸ノベルティ文化保存研究会 We are the Seto Novelty Culture Preservation Society, a citizens’organization in Seto City, Aichi Prefecture 、Japan◆瀬戸ノベルティに“最高の評価”!レース人形の最高峰・TK名古屋人形製陶所製「アン王女」が皇室に献上!★瀬戸から「ノベルティ」と「昭和の青春切符~集団就職の記録~」を『日本遺産』に!◆時を超えて香り立つ魅力・ノベルティこそ“瀬戸の華”!セト・ノベルティこそ「せともの」!【瀬戸ノベルティ倶楽部:The Seto Novelty Club〈office〉、Americans who love SETO NOVELTIES, your mail to us is deeply welcome. address :setonovelty_club@yahoo.jp】 写真などこのブログでの画像の無断使用は固くお断りします!

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☆“集団就職”の若者たちの心を支えたもの

5月25日
☆“集団就職”への関心が高まっているそうです。NHK朝の連続テレビ小説『ひよっこ』の影響もあるようです。 

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(↑鹿児島県から瀬戸のノベルティ会社へ就職した女性:瀬戸市在住)
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(↑この女性が製造に関わったノベルティの一つ)

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(↑九州などからの集団就職の若者たちが夜行列車を降り立った旧国鉄名古屋駅)

☆彼ら、彼女らの日々の心を支えていたもの、その一つはスターへの憧れでした。

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(↑舟木一夫↓)
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*当会は、集団就職で瀬戸へ来た人たちのアルバムの中にスターたちの写真を沢山見つけました。

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(↑佐川満男)
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(↑黛じゅん)
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(↑日野てる子)
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(↑吉永小百合)
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(↑藤島恒夫↓)
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(↑映画撮影所への慰安旅行の折:大川橋蔵や中村錦之助らと)

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(↑長嶋茂雄)
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(↑川上重治)

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(↑左:三沢あけみ、右:守屋浩)
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(↑守屋浩)

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(↑司葉子↓)
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(↑園まり)

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(↑鹿児島県川内市から集団就職してきた女性:現在鹿児島県在住)

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*↑瀬戸ノベルティの中で一番高い評価を受けるのがルイ・イカールのノベルティ。
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*↑このルイ・イカールシリーズのほとんどのノベルティの見本絵付けを担当していたBさんも鹿児島県から集団就職した人でした。今、瀬戸市に暮らしておられますが、このBさんも自分の集団就職体験を語ることはありません。
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*ルイ・イカールのノベルティ
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☆日本で「集団就職」を研究している人や機関は当会を含めてほんの数人しかいないようです。何故なのでしょうか。集団就職調査の拠点と言える職安に尋ねても「当時の資料は廃棄されていて今はない」とのことです。
☆当会はかねてより「集団就職を“日本遺産”に!」と提唱しています。そして、当会は、
①瀬戸市を「集団就職研究中核都市」としてはどうか。②集団就職の送り出し県と受け入れ県との相互の広域交流を地域づくりに活かす取り組みを試みたらどうか③コンプレックスからの解放と誇りの回復へ向けた取り組みの必要性④集団就職体験者の地域づくりでの役割や居場所のあり方などの検討など、集団就職を顕彰する方途を考えるべき時期に来ているのではないか、と考えています。

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*↑ノベルティメーカーの最大手「丸利商会」での集団就職資料。同社の終焉時に当会が収拾した大量の写真の一部です。↓
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*陶都に埋もれ続ける集団就職の記憶。こうした記憶は全国各地でも埋もれ続けています。戦後日本のきわめて特異な出来事であったこの集団就職の記憶を記録として今に活かし、後世に活かすことは今に生きる者として当然な責務ではないだろうか…、当会はそう考えています。
























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☆『オキュパイドジャパンコレクターズクラブ』の田中荘子さん、来瀬。

5月24日
☆『愛知製陶所』製造終了、のニュースが今日の朝日新聞に大きく掲載されました。 

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*「瀬戸の窯 火また一つ 消える:愛知製陶所 750年続く製造から撤退」のタイトルで掲載されました。
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*まもなく解体されるという愛知製陶所窯場跡現在の様子です。↑

*ここに“瀬戸の窯屋を丸ごと楽しむ”という『芸術家横丁』活動を立ち上げたのは「瀬戸ノベルティ文化保存研究会」事務局長の中村で、そのきっかけは2001年に中村が呼びかけて開催した窯場前を会場とした「秋日和・窯工房コンサート」でした。↓)
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(↑「秋日和・窯工房コンサート」:2001年10月・中村撮影)

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(↑朝日新聞尾張版:5月24日)

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(↑「秋日和・窯工房コンサート」で挨拶する愛知製陶所の加藤高康社長:2001年10月・中村撮影)
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(↑中年フォークグループ“ピペ・ファートコンサート”:中村撮影)
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(↑国選択無形民俗文化財・岐阜県の“美濃流し仁輪加<にわか>”:中村撮影)
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*約15年間、愛知製陶所を拠点に私たち市民らの手によって続けられてきた“瀬戸の窯屋を丸ごと楽しむ”『芸術家横丁』活動も終焉の時を迎えることになりました。この窯場の風景も陶都・瀬戸から姿を消すことになりました。

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5月24日
☆『オキュパイドジャパン・コレクターズクラブ』代表で当会会員の田中荘子さんが帰国し、瀬戸へ来られました。田中荘子さんはアメリカ在住で、1万点ものオキュパイドジャパン製品を収集されており、そのコレクションが里帰りして瀬戸市で展示されるのです。今日、その盛会を期して伊藤瀬戸市長と懇談の時も持たれました。

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(↑尾張瀬戸駅:5月23日↓)
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(↑伊藤市長との懇談のひととき:瀬戸市美術館で4日午前:当会撮影↓)
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(↑左・伊藤保徳瀬戸市長、右:田中荘子さん)

*今年12月から来年1月に瀬戸市で開催される“戦後復興と繁栄を支えたやきもの~オキュパイドジャパン・田中荘子コレクション展”(仮題)準備のためです。

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(↑瀬戸製の“オキュパイドジャパン”<TK製陶>↓)
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(↑瀬戸製の“オキュパイドジャパン”<A社製>)
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(↑瀬戸製の“オキュパイドジャパン”<丸利商会製>)

*今年2017年は1947年に戦後貿易が再開して70年になります。「戦後民間貿易再開70周年記念・瀬戸市美術館特別展」が今年12月から来年1月にかけて開催されるのです。

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(↑米軍が撮影した1948年<昭和23年の瀬戸市街の航空写真:国土地理院から当会が収集>)

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(↑瀬戸・名古屋・四日市に工場があった瀬栄陶器の“オキュパイドジャパン”製品:当会収集品)
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*“オキュパイドジャパン”製品は1947年から52年まで日本が占領下に置かれていた時代、“occupied japan(占領下の日本<製>)”という表記を施して許可された輸出品のことです。その物質の特徴から陶磁器製品が最も多いのですが、陶磁器以外の製品も多様に含まれています。次は田中荘子さんが収集している日本案内の本です。↓
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*この中には、占領時代の日本の表情が活写されています。↓
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*当会はこの企画展に(財)名古屋陶磁器会館とともに協力します。当会はこれまで独自に掘り起こしてきた丸山陶器の輸出資料などを展示協力させて頂くことにしています。













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磁器の花の製造資料

5月22日
☆珍しいものを入手しました。ノベルティメーカーの倉庫に眠っていたもので、やきものの花の製造の目安にした参考資料です。

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*瀬戸のノベルティには愛らしさや美しさをきわだたせる装いのために様々なやきものの小花が用いられています。↓やきものの小花は磁器製のものが多いのですが、中にはハクウン(白雲)生地のものもあります。
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*↑当会が収集したのは、そうしたさまざまな種類の花を挙げ、さまざま手のかかる程度に応じて一時間にどのくらいの数の花を作ることができるのかという目途を一覧表にしたものです。↓
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*当会は磁器の花を専門に作っていた会社の伝票も入手しました。OHという人がリーダーをしていた小さな専門会社でした。↓
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*こうしたやきものの花は当会の女性スタッフが“花華(はなはな)アート”として新たな生活小物に生み出しています。当会はこの“花華アート”の取り組みについてレポートをまとめ、『あしたのまち・くらしづくり活動賞』に応募します。










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☆愛知県高浜市で『鈴木敏夫・ノベルティ絵画展』

5月21日
☆瀬戸ノベルティの魅力を絵に描き続けている瀬戸市在住・鈴木敏夫さんの絵画展がきたる6月1日から高浜市南部第2ふれあいプラザで開かれます。


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(↑瀬戸ノベルティの魅力を絵に描き続けている鈴木敏夫さん)

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*アウシュビッツで餓死を強いられたカトリックの聖人・コルベ神父のノベルティ。昨年秋に解体されたノベルティ会社J社から当会が入手したものです。
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(↑鈴木敏夫作画↓)
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*↑解体された同社の焼成窯の耐火レンガに鈴木さんが描いたコルベ神父の絵です。↓
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*鈴木さんのこの企画展は瀬戸市の喫茶店「らくだう」、豊橋市の「キッチンかどへい」に続く個展です。今後、鈴木さんは絵画展を岐阜県でも開催したいそうです。

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※この企画展では、鈴木敏夫さんが描いた主なノベルティ製品が展示される他、展示会場で瀬戸ノベルティと高浜市の特産、三河瓦とのコラボレーションも予定されているとのことです。








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☆当会、『あしたのまち・くらしづくり活動賞』に応募

5月21日
☆当「瀬戸ノベルティ文化保存研究会」では多くの人々に瀬戸ノベルティの魅力と技の見事さを知って頂く取り組みのひとつとして「花華(はなはなあ)アート」を当会独自に創出し、多くの方々に楽しんで頂いています。当会は、このユニークな取り組みを『あしたのまち・くらしづくり活動賞』に応募することにし、まもなく、応募用紙を発送します。


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*↑瀬戸ノベルティには様々な種類の“磁器の花”がそえられてきました。例えば、これは今、瀬戸ノベルティ界で最も高い評価を得ているルイ・イカールのノベルティです。
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*この人形の左下に赤い花が付けられています。↑
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*↑また、これは光和陶器の人形でアメリカから里帰りしたものですが、この製品にも花が付けられています。↓
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これらの花は内職や外注として職人さん(主に女性)が専門に作っていました。しかし、ノベルティ産業の衰退とともにほとんどが産廃として廃棄され、今わずかに残されている花もホコリに埋もれたまま倉庫の片隅に放置されています。↓
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(↑倉庫の中で眠る磁器の小花↓)
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*当会は、それを惜しみ、一つ一つ選別し、洗浄するなど一手間かけることで新たなイノチと魅力を宿すちょっとした「生活小物」へ活かす方法を考え、それを“花華(はなはな)アート”として楽しむ取り組みを続けています。

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(↑当会が選別、洗浄した磁器の小花)

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*↑磁器の小花を当会の女性スタッフが“花華アート”で様々な生活小物に生まれ変わらせたもの(「瀬戸ノベルティ倶楽部」)↓
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*↓特に、この夏は、小さな帽子や浴衣用のかんざしに磁器の小花を取り付けた新しい作品づくりを始めています。
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*“花華(はなはな)アート”は当「瀬戸ノベルティ倶楽部」で随時皆様にお楽しみ頂いています(材料代が必要です)。お問い合わせは、「瀬戸ノベルティ倶楽部」へメールでお願いします。 setonovelty_club@yahoo.co.jp  (☎ 090-6339-0791) 

*『あしたのまち・くらしづくり活動賞』は公益財団法人あしたの日本を創る協会、各都道府県新生活運動等協議会、読売新聞社、NHKの主催、内閣府、総務省、文科省、厚労省、全国知事会、全国市長会、全国町村会、日本商工会議所などが後援(申請中)しています。

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☆『レースドール製作体験講座』 事前検討会

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5月20日
☆当「瀬戸ノベルティ俱楽部」での『レースドール製作体験講座』。今月末の最終施釉作業を前に、焼成された製品の事前検討会を製品を焼いてくれた製陶所で行いました。


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*一般市民によるレースドール製作体験ということで、テレビ取材も入りました。
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*初めての試みでした。レースが破れたり、↑
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*胴体(グリーンウェア)が壊れたりという失敗もあり、今後の教訓となりました。↑
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*でも大変すばらしい出来で、「レースドールなんて自分には到底できない“高嶺の花”」と思ってきた参加者にも希望の光が差したようです。
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※この『レースドール製作体験講座』は今年末にも第二回を開催する予定です。


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☆山口覚さんと語り合った“集団就職研究”のこと。

5月17日
☆『集団就職とは何であったか』の著者・関西学院大学教授の山口覚さんと語り合う機会を得ました。


*『集団就職とは何であったか』(ミネルヴァ書房)は昨年1月発行。現代日本の一大叙事詩であったと当会が考える“集団就職”に関する本格的で重厚な論考です。「集団就職は若年労働力移動のための国家的プロジェクトであり、高度経済成長期の労働力受給調整や労働力移動の制度化においては中心的な位置を占めた。本書は、残された少ない資料から集団就職の実態を詳細に追い、埋もれた歴史の断面に光をあてる労作」です。

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(↑山口覚著 『集団就職とは何であったか』(ミネルヴァ書房↓)
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*「あたし中卒やからね、仕事をもらわれへんのやと書いた 女の子の手紙の文字は とがりながらふるえている ガキのくせにと頬を打たれ 少年たちの眼が年を取る 悔しさを握りしめすぎた こぶしの中 爪が突き刺さる …ファイト! 闘う君の唄を 闘わない奴等が笑うだろう ファイト!冷たい水の中を ふるえながらのぼってゆけ …うっかり燃やしてことにして やっぱり燃やせんかったこの切符 あんたに送るけん 持っとってよ 滲んだ切符 東京ゆき ファイト!闘う君の唄を 闘わない奴等が笑うだろう …ああ 小魚たちの群れきらきらと 海の中の国境超えてゆく 諦めという名の鎖を 身をよじってほどいてゆく ファイト!冷たい水の中を ふるえながらのぼってゆけ」。中島みゆきの唄『ファイト!』を思い出させられたのは山口覚さんの書『集団就職とは何であったか』に書かれていた言葉に触れたからです。中島みゆきの『ファイト!』は1983年にリリースされた歌とのことであり、毛頭、集団就職とは何の関係もありません。しかし、この曲の中で謳われているような社会の理不尽への怒りやどうしようもない境遇への悔しさはいつの時代でも若者の心のどこかに宿っているのかもしれません。

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*今から約50年前の1968年、「永山則夫事件」が起きました。青森県から集団就職で上京した永山則夫が起こした連続射殺事件でした。山口さんはこの書の中で、「…出郷の悲しい記憶、劣悪な労働条件、学歴に対するコンプレックス、それに伴うノイローゼや転職、自殺や犯罪が集団就職者を語る上でキーワードになってきた。…後に『金の卵たる中卒者諸君に捧ぐ』という副題のついた『無知の涙』(1971年)を記した永山則夫はその一例であろう。見田宗介の論考『まなざしの地獄』にも見られるように、彼は高度経済成長期の都市人の象徴とされることも少なくない(見田1979)。そして、詩人の三上寛によれば、1997年8月1日に執行された永山の死刑は、まさにそうした象徴の忘却のためのものであった。しかもそれは『日本国家』による忘却だとされている。 誰が彼に目を止めただろう。集団就職の『金の卵が、そろそろ日本国家には恥部になろうとしていた。永山を抹殺することで日本国家は『集団就職』という恥ずかしいシステムを忘れ去ろうとしたのだ(三上1998)』。 だが、集団就職は「日本国家」とだけ結びつけて記憶されればよいのであろうか。あるいは集団就職は「恥ずかしい」としか評価できないシステムだったのであろうか。この点には再考の余地がある。集団就職という明確な定義のない言葉は、一元的に語ることが困難な新規学卒労働者、特に中卒者の制度的職業紹介システムについて何となく理解できたような気にさせてくれる。他方で永山事件のような象徴的な出来事によって、そのイメージはますます固定化されてきたようにも思われる。そのため、出郷をめぐる悲しい記憶や移住先の都市での厳しい生活状況、集団就職者による犯罪事件といったステロタイプ化された負のイメージを除けば、おそらく多くの人々は、集団就職という言葉を聞いても、この現象の多様な側面を想起できないのではなかろうか」(同書p5~6)。山口さんの集団就職の研究はそうした問題意識の中から約20年前にスタートしたそうです。その書『集団就職とは何であったか』(ミネルヴァ書房)は倦むことのない膨大な取材と調査をとおして世に出され、集団就職研究の本格的な地歩を切り拓いた白眉の労作であると当会は思います。

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*今日、その山口覚さんと集団就職について3時間余り語り合う中で、「愛知県への集団就職の特徴」について次のようなことを教えられました。
①「愛知県への集団就職」は、商業界よりも製造業・ものづくり業界への集団就職が多かった。
②「愛知県への集団就職」は大阪をしのぎ、東京都に次いで多くの県外出身者を迎え入れていた。当初、愛知県では近隣の岐阜・長野・三重・新潟・静岡各県の出身者が多かったが、1960年前後になると大阪府を越えて来訪する九州の出身者たちが近隣県のそれを凌駕するようになっていた。
③「愛知県への集団就職」は、性差という意味のジェンダーでみれば女性の集団就職者が多かった。
④「愛知県への集団就職」は、高卒者よりも中卒者の集団就職者が多かった。(…それは、熟練労働者ではなく、どちらかと言えば、一過性の単純反復作業に従事する若年労働力の安定的供給源となっていた…当会の補足)

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(↑集団就職で瀬戸へきた若者たちの歓迎会:旧瀬戸市民会館で/当会収集写真)

*そして、大切な視点に気づかされました。それは、「いわゆる“集団就職の時代”は終わったけれど、現在の日本経済や生活社会システムは在住外国人、特に在住日系人の労働力やあるいは労働研修制度によるアジアからの労働力に依存しており、構造的には「集団就職の時代」の構造とさほど異ならず、「ものづくり王国・愛知」といっても「安価な使い捨て労働力の上に築かれているという側面を否定できない」ということになるのです。であるとすれば、「今、集団就職を研究考察する意味」は、どのような人たちによって今の私たちの日々の暮らしや生活が支えられているのか、という大切な視点を私たちに足元から見つめ直すことを問いかけているということにあるのでしょう。

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*山口さんはこの書の中で「永山則夫と見田宗介の論考『まなざしの地獄』」に触れて次のように述べています(同書p91~92)。
「…集団就職者は(民主主義の欺瞞や権力者に抵抗する)学生を含む社会全体に対して不平等という感覚を持ち、コンプレックスを抱いていた。その一例が学歴コンプレックスであった。集団就職者にとって、学歴をめぐるネガティブな感覚が以前にも増して拡大したのは昭和40年代以降ではなかったか。(求人サイドから“金の卵”とか“月の石”と珍重された集団就職の)個々の者はあくまでも一介の労働力であって、思考する主体とは見なされないことも多かった。そして、このような意味で集団就職者の象徴となったのが永山則夫だったのである。…永山は集団就職者にして『連続ピストル射殺魔』として知られ、獄中で『無知の涙』などを執筆した小説家でもある。永山は1965年3月に青森県の中学校を辛うじて卒業し、東京に向かった。進学率51%の青森から83%の東京へ。それは地理的な距離だけでなく、進学率の格差などのさまざまな差異を意識せざるを得ない移動の経験であった」。山口さんはさらに続けて、見田宗介は永山を含む同時代の若年労働者の“実存的問題”を取り上げているとし、「(そうした若年労働者が)…たえずみずからを超出してゆく自由な主体性として、尽きなく存在しようとするかぎり、この他者たちのまなざしこそ地獄であった。自身に対して社会的劣位のカテゴリーを押しつけてくる人々に包囲されているとき、自由でも平等でもない自らの姿に誰しもきづかざるを得ない」と書き、「…永山が獄中で記したノートである『無知の涙』のサブタイトルは『金の卵たる中卒者諸君に捧ぐ』であった。…すべての集団就職者が永山と同様の問題を抱えていたわけではないであろう。しかしながら、集団就職の時空間において、永山と同じような境遇に置かれていた人々がいたであろうことも想像に難くない」(同書p92~93)。そうして山口さんの書を紐解くと、中島みゆきの唄『ファイト!』がいつの時代にあっても、そうした若者たちの心底に呻吟する情感を想像力豊かに伝える歌であることに目覚めてくるのです。瀬戸市の集団就職された人たちの中にも、そうした心情を心中に秘めたまま老いを深めている人たちもおられるのではないでしょうか…。

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(↑瀬戸へ集団就職した若者たち:当会収拾写真↓)
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*山口覚さんのこの書『集団就職とは何であったか』(ミネルヴァ書房)は瀬戸市の文化行政マンにも戦後の輸出陶磁器生産になくてならなかった“陶都の集団就職”についての取り組みの必要性を語り伝えるものであるようです。当会は、山口さんの研究に呼応しながら、“陶都の集団就職”についての調査研究をさらに重ねていくつもりです。

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(↑鹿児島県から集団就職した女性社員が寮の部屋に残した人形↓)
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☆山口覚さんの著書とともに紹介したい本があります。↓
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☆4月に発刊されたばかりの澤宮優著『集団就職~高度経済成長を支えた金の卵たち~』(弦書房刊)です。これは、あまり考察されたことのない九州地方からの集団就職を取材した本です。澤宮さんは瀬戸の町への集団就職についても取材されました。
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*この本の中に当会が収集した集団就職に関する貴重な写真を数枚掲載してくれました。↓
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*また、この書の第七章「いま、働くことの意味を問う」で当会・中村の所感も紹介して頂きました。「…集団就職された方が働き蜂の世代だと揶揄されたとしても、彼ら、彼女たちの存在がなければ戦後復興はなかったと思います。なぜこれほどの大きな働きが記録されていないのだろうと思いました。如何にすごい勢いで働いていたか、取材すればするほど知りました。集団就職というものをきちんと評価していないんですね」。(澤宮優著 P228~229 )

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(↑瀬戸のノベルティ会社の女子社員の制服:当会の収拾品)

☆当会は、瀬戸市に“集団就職”を『忘れられた青春キップ~戦後の一大叙事詩・集団就職を『日本遺産』に!~』と申請したらどうか、と真摯に提案しています。

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さらにキャラクターのノベルティをご紹介。

5月16日
☆キャラクターのノベルティを続けてご紹介します。 

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*まず“キューピー”のノベルティコレクションをさらに…。
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*このメーカー(K社)は名古屋市守山区に本社があり、多治見に物流センターを持っていました。瀬戸のノベルティメーカーの生産が円高により翳りを見せ始めていた頃、瀬戸のメーカーからOEM方式で各種製品を調達し、海外や国内へ精力的に販売していました。最盛期、本社にデザイナーや原型師を抱え、そのデザインや原型に基づく製品を外注により生産していました。
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*「K社製」という裏印が施されていても、実際は瀬戸のいくつかのメーカーが製造した製品だったのです。これらのキューピーのノベルティを作ったメーカーは「山国製陶(やまくにせいとう)」でした。↓
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(↑在りし日の山国製陶の本社と工場:当会2013年12月末撮影↓)
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*この工場の中で山国製陶の名品、ルイ・イカールやジャン・ハガラ、またサンドラ・クックやゲイリーパターソンなどの製品、また様々な有名キャラクターのノベルティが作られました。
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(↑2013年12月末当会撮影)
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*↑サンプルルームと応接室があった2階か3階には瀬戸市の名だたる陶芸家による陶壁画も設けられていました。↓
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(当会撮影:2014年1月初旬)
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*会社の末期、ここで中国から送られてきた製品の開梱が行われ、検品作業が行われていました。特にキャラクターの製品は品質管理に厳しく、中国で作られた製品には不良品が非常に多かったため、荷物が届く度に数少なくなった社員が修復作業に追われました。不良品は夥しい量にのぼり、そうした不良品の多さが経営不振に陥っていた会社の経営をさらに圧迫していきました。
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(↓K社に製品を納めていた山国製陶の“半箱”)
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*K社は円高の昂進につれ生産拠点を中国に移して営業していました。山国製陶の倒産。そしてK社もついに昨年、経営が行き詰まり自己破産に至ったのです。
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*↑山国製陶が手がけた『美女と野獣』のノベルティです。↓
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*現在、実写版『美女と野獣』のヒット上映が続いていますが、今から4年前の2014年、初めて実写により映画化されました。↓
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*この製品はそのヒットを受け山国製陶が中国工場で製作したものです。
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(↑「ファインディング・ニモ」)

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(↑「トイ・ストーリー」↓)
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(↑「ピーター・ラビット」↓)
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(↑「101匹ワンちゃん」↓)
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(↑「おしゃれキャット」↓)
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(↑「わんわん物語・レディ&トランプ」↓)
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(↑「わんわん物語」:高さが30センチもあります↓)
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*これは一体1万円で販売されていたそうです。

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(↑「ピーターパン」↓)
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(↑「バンビ」↓)
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